アルバイトから正社員を目指すには?登用制度や転職時のポイント、正社員のメリットなどについて解説

アルバイトから正社員を目指すには、「正社員登用制度を活用する」「別の職場へ転職する」といった方法があります。登用制度の有無や採用実績、今後のキャリア、興味がある分野などを考慮し、自分にマッチした方法で正社員を目指すことが大切です。このページでは、アルバイトから正社員を目指す方法や、意識すべきポイントなどについて解説します。

アルバイトから正社員を目指す方法

アルバイトから正社員を目指す方法には、大きく以下の2つがあります。

  • 今の職場から正社員登用される
  • 現在とは別の職場へ転職する

今の職場から正社員登用される

令和5年2月時点で、全業界合わせて「77%」の職場で正社員登用制度が設けられています。自分のアルバイト先に制度があれば活用を検討しましょう。

参照:厚生労働省 | 労働経済動向調査(令和5年2月)の概況p.13

正社員登用制度には以下のような特徴があります。

  • 他の職場へ転職するより採用される可能性が高い
  • 入社後のミスマッチを防げる
  • 他の職場に新規で応募するより選考スピードが早い

現在のアルバイト先が正社員登用制度を設けている場合、真面目に働き、スキルを磨き経験を積んでいれば、新規の職場へ転職するより採用される可能性は高いでしょう。企業としても、すでに働きぶりやスキルを把握している人材を採用したほうが安心です。

さらに、すでにアルバイトとして実務をしているので業務に対する認識のズレも発生しにくく、入社後のミスマッチを防げます。

また、登用制度でも手続きや試験は必要ですが、新規で転職する場合のような書類選考や面接などは割愛できるため、内定が出るまでのスピードも早いでしょう。

現在とは別の職場へ転職する

「アルバイト先に登用制度がない」「職場環境や勤務条件が自分の希望にマッチしない」という場合は、別の職場へ転職するのがおすすめです。お仕事には幅広い業界や業種、職種があるため、さまざまな企業を見てみることで、今以上に自分の希望にマッチしている職場が見つかるかもしれません。

転職する場合は、求人サイトを見て希望にマッチしたお仕事がないかをチェックしてみましょう。求人サイトごとにさまざまな条件でお仕事を絞れるため、複数のサイトを比較検討するのがおすすめです。

今の職場から正社員を目指す時のポイント

今の職場で正社員を目指す際は以下のポイントを意識しましょう。

  • 「正社員登用制度の有無・実際の登用実績・登用後の雇用形態」を確認する
  • お仕事で必要な資格を取得しておく
  • 社内外を問わず良好な人間関係を構築しておく
  • アルバイト時代から成果を出すために自発的に考えて動く

ただし、一概に「このポイントを意識すれば必ず採用される」というわけではありません。基本的には企業の基準に沿いつつ、以下のように一般的な転職と同様の内容を心がけるとよいでしょう。

「正社員登用制度の有無・実際の登用実績・登用後の雇用形態」を確認する

そもそも正社員登用制度の有無は、企業ごとで異なります。上記で「77%の職場が導入している」というデータを紹介しましたが、あくまで業界全体のデータであるため、事前に必ずアルバイト先に確認しましょう。

また、登用制度があっても「実際の登用実績はない」というケースもあるため要注意です。制度が形骸化していると、正社員登用に向けて努力しても採用される見込みは低くなります。

さらに企業によっては、正社員ではなく「契約社員」などでの直接雇用となるパターンもあります。「直接雇用で登用する」などの文言の場合、必ずしも正社員であるとは限らないため事前に確認しましょう。

仕事で必要な資格を取得しておく

正社員の業務を行うにあたり、専門的な資格の取得が求められる場合があります。アルバイト時代に必要な資格を取得しておくことで、企業に対して「現在のお仕事に継続的かつ意欲的に取り組む意向がある」と示せるでしょう。また、資格を取得して最低限の知識を身に付けておけば、正社員になってから即戦力として働けます。

内外を問わず良好な人間関係を構築しておく

アルバイトでは社内外を問わず人とコミュニケーションを取る機会があります。社内であれば職場の従業員とやり取りしますし、社外であれば顧客と直接話す機会も多いでしょう。

社内外を問わず、こうした人間関係にアルバイト時代から気を遣って信頼を構築できていれば、正社員登用後も問題なく業務を遂行できます。

難しく考える必要はなく、「報告・連絡・相談をこまめに行う」「わかりやすく伝える」など、最低限のコミュニケーションを意識できれば大丈夫です。

アルバイト時代から成果を出すために自発的に考えて動く

正社員になると、マネジメント業務を任されたり大きなプロジェクトに参画したりするなど、業務範囲が広くなりお仕事の責任も増えます。また、成果を求められる機会も増えるため、アルバイトと同じ意識では変化に対応できません。

そのため、アルバイト時代から「成果を出すために何をすべきか?」「どうすれば業務を効率化できるか?」などを自発的に考えて動ける方は、採用されやすくなります。

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転職して正社員を目指す時のポイント

別の職場へ転職して正社員を目指す場合は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 転職エージェントの活用を検討する
  • 実際に求人を探してみる
  • 自分のスキル・経験を棚卸する

現在のアルバイト先で正社員登用を目指す場合も、転職活動を並行して進めてみることをおすすめします。幅広いお仕事を見ることで、今までの経験をさらに生かせる職場やより希望条件にマッチする企業が見つかるかもしれません。

転職エージェントの活用を検討する

自分ひとりで転職活動を進める場合、履歴書の作成や志望動機のブラッシュアップ、面接対策などに自力で取り組まなければなりません。とくに、アルバイト経験の長い方が「正社員で採用される」という視点で、採用担当者の目を引く履歴書を作成したり説得力のある志望動機を練ったりするのは大変かもしれません。面接対策も、「論理的に話せているか?」「聞きやすいトーンやスピードで話せているか?」などは、第三者からのフィードバックがないと改善は難しいでしょう。

転職エージェントを活用すれば、コンサルタントから履歴書作成のアドバイスや面接へのフィードバックなどを受けられます。コンサルタントは数多くの転職をサポートしてきたプロです。豊富な知見をもとに、効率よく転職活動を進められるようバックアップしてくれるでしょう。

アデコでも転職支援を行っています。日本で長きにわたり人材サービスを展開してきたノウハウをもとに、アルバイト経験や希望条件に合わせて幅広い業界や職種のお仕事を紹介可能です。平日夜間も対応していますので、「本業が忙しい」という方もぜひ一度アデコへご相談ください。

実際に求人を探してみる

求人サイトでは手軽に希望条件を絞って検索できるため、実際にどんなお仕事があるのかをチェックすることが大切です。どんな求人があるかはサイトごとに異なります。試しに複数サイトで求人を探し、自分の希望にマッチしたお仕事を紹介してくれそうなサイトを使いましょう。

例えばアデコでは「未経験OK」「第二新卒可」「経験不問」といった検索もできるため、アルバイト期間が長い方でもお仕事を見つけやすいです。「どんな業界や職種であればアルバイトから挑戦しやすいのか?」という点もチェックしつつ探してみましょう。

また、アデコなどの転職エージェントを活用すると、アルバイト経験や希望条件をもとにおすすめの求人を紹介してくれます。コンサルタントが求人を厳選してくれるため、「自分でお仕事を探して応募する」という手間を省き、効率的に転職活動を進められます。

自分のスキル・経験を棚卸する

アルバイト時代に身に付けたスキルや経験を整理し、自己PRや志望動機と絡めることで、十分なアピールポイントになります。例えば、「アルバイト時代に身に付けたスキルをどのように正社員として生かすのか?」「どのような経験から今回の志望動機が生まれたのか?」などを論理的に説明できれば、企業に対して一貫性や納得感を与えられます。

実際、転職活動においてはアルバイト経験を重視する企業も多いです。厚生労働省の発表によると、以下のような観点でアルバイト(フリーター)経験を評価する企業が多いことがわかりました。

評価内容
割合
フリーター経験であってもその経験から何を得てどのように活かしていくかが明確に説明できている場合はプラスに評価する 39.9%
フリーター経験であっても、募集する職種と関連があればプラスに評価する 38.2%
フリーター経験であっても、1つの企業に継続して勤務している期間が一定期間あるのであればプラスに評価する 25.5%
参照:厚生労働省 | 正社員?フリーター?何が違うの??p.6

アルバイト時代の経験を正しくアピールできれば転職時の武器となるため、スキルや経験を棚卸ししておきましょう。

アルバイトから正社員になるメリット

アルバイトから正社員になる際は、登用制度の利用や別の企業への転職を検討しましょう。ただし、正社員にもメリット・デメリットの両面があるため、自分に合っているかを確認することが大切です。

まず、アルバイトから正社員になるメリットは以下の通りです。

  • 毎月の収入と雇用が安定する
  • 福利厚生が手厚くなる
  • キャリアの選択肢が広がる

毎月の収入と雇用が安定する

アルバイトは雇用期間が限定された非正規雇用であるため、安定して働き続けられるとは限りません。職場の経営状況によっては、契約を更新できなかったり解雇されたりすることもあります。また体調不良や長期休暇などで勤務できない日は給与が発生しないため、収入も不安定です。

正社員であれば雇用期間が限定されていない正規雇用になるため、「遅刻・欠席が多いなど勤怠に著しく問題がある」「就業規則を著しく逸脱した行為を行った」などに該当しない限り、解雇されるリスクはほとんどありません。また、お仕事を休んだ日があっても、基本的に毎月の給与は変動しないので収入も安定します。

福利厚生が手厚くなる

勤務時間・日数などが一定基準を満たせば、アルバイトでも社会保険や雇用保険、労災保険などが付与されます。しかし確実に付与されるのは、あくまでも法律で義務付けられている上記のような「法定福利厚生」のみです。通勤手当や住宅手当、社員旅行など、付与が義務付けられていない「法定外福利厚生」は、企業の判断によって付与されないことがあります。

正社員になれば、上記のような法定外福利厚生も付与されることが多いです。家族手当やレジャー施設の割引利用などを付与している企業もあるため、日常的にさまざまな負担を減らせる点が魅力といえます。

キャリアの選択肢が広がる

アルバイトの業務範囲は契約で定められているため、大きな責任を負ったり追加でさまざまなお仕事を依頼されたりすることは、基本的にありません。そのため、幅広い経験や専門的なスキルを得ることが難しい場合もあります。

正社員ではアルバイトより幅広いお仕事(大きなプロジェクトへの参画やマネジメント業務など)や専門的な業務を任されることが多いため、経験できる範囲も広くなり、さまざまなスキルを身に付けられます。豊富なスキルや経験があれば、転職する際のアピールポイントが増えるため、さらなるステップアップにつながるでしょう。

アルバイトから正社員になるデメリット

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • アルバイト時代より自由な時間は減る
  • 原則として企業からの業務命令(移動や転勤)に従う必要がある

アルバイト時代より自由な時間は減る

アルバイトの場合、ある程度は自分の好きなように勤務時間や日数を決められるため、プライベートを大切にしたい方にとっては魅力的な働き方です。

しかし、正社員の場合は基本的にフルタイム勤務(週5日・毎日8時間)となるため、アルバイト時代より自由な時間は減ります。もちろん企業によっては、「フルリモート制度を導入している」「相談次第で時短勤務できる」というケースもあるため、一概に必ずフルタイムで出社しなければいけないわけではありません。とはいえ、現在でもフルタイム勤務をしている企業は多いため、なかなか自由時間を確保するのは難しいでしょう。

原則として企業からの業務命令(移動や転勤)に従う必要がある

アルバイトの場合は、自分が希望しないお仕事を依頼されても拒否することができました。

しかし、正社員の場合は会社からの業務命令に従う必要があります。遠方への異動や転勤であっても、拒否しにくいというのが現状です。勤務時間とあわせて、選択肢の自由が減ってしまうのは正社員のデメリットです。

正社員にこだわりがなければ無期雇用転換ルールも活用できる

上記で解説した内容は、いわゆる一般的な正社員になるための方法です。正社員という括りに絶対のこだわりがない場合、無期雇用転換ルールも活用しましょう。無期雇用転換ルールとは、5年以上アルバイトとして働いた場合、従業員が希望すれば無期雇用に転換できる制度のことです。

あくまでも「無期雇用に転換する」ということであるため、正社員とは限りません。しかし、期間の定めはなくなるのでアルバイトより安定的に働けます。

正社員登用制度も含めて幅広い方法の活用を検討しよう

アルバイトから正社員を目指す方法としては、大きく「正社員登用制度を活用する」「別の職場へ転職する」が挙げられます。いずれの方法でも、ポイントを押さえることで正社員になる可能性を高められます。アルバイト先の登用制度の有無や今後のキャリアなどを考慮して自分にマッチした方法を選び、適切なルートで正社員を目指しましょう。正社員に絶対のこだわりがなければ、無期雇用転換ルールも活用できます。

もし、転職によって正社員を目指すのであれば、転職エージェントの利用も検討しましょう。転職エージェントを活用すれば、求職者のアルバイト経験や希望条件をもとにコンサルタントが幅広くお仕事を紹介してくれます。選考対策も行ってくれるため、正社員になるためにやるべきことがわからない方でも安心です。

アデコは人材サービスに携わってきた知見やノウハウをもとに、求職者が理想の職場を見つけられるまで、手厚くサポートしています。「未経験可」「第二新卒歓迎」などのお仕事も多数揃えているため、まずは求人だけでもチェックしてみてください。

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