高齢者が座ってできるレクにはさまざまな種類があります。実際に施設で行う際は、利用者の健康状態や人数、個人の得意・不得意などを考慮して選ぶことが大切です。本記事では、高齢者が座ってできるレクについて、手順とともに紹介します。
「自分の勤める施設で利用者向けのレクを行いたいが、何をやれば良いのか?」「高齢者向けのレクにはどんな種類がある?」
高齢者が座ってできるレクには、多くの種類があります。適切なレクを選ぶことで、安全に楽しく利用者の運動不足の解消や脳のトレーニングにつながることが魅力です。施設で行う際は、利用者の健康状態や人数、個人の得意・不得意などを考慮してレクを選びましょう。
本記事では、高齢者が座ってできるレクについて、手順とともに紹介します。
老人ホームやグループホームなどでは、利用者と一緒にレクを行うことが多くあります。レクにはさまざまな種類があるため、利用者の状況に合わせて実施することが重要です。体を動かしたり脳を刺激したりすることで、利用者の健康維持にもつながるでしょう。
今回は、数多く存在するレクの中から「高齢者が座ってできるレク」について、以下4つに分類して紹介します。
利用者の数や体の状況、得意・不得意などに合わせて最適なレクを選び、全員で一緒に楽しみましょう。
高齢者が座ってできるレクについて、それぞれ「概要」と「やり方」について解説しています。
高齢者が座ってできる「運動系のレク」としては、主に以下4つが挙げられます。
ペットボトルボーリングでは、ペットボトルをピンに見立て座ったまま玉を転がし、ボーリングをします。座ったままですが、足と腕の筋肉をしっかり鍛えられるレクです。
ティッシュあおぎとは、ティッシュペーパーを下からあおぎ、制限時間内に相手の陣地へティッシュを落とすレクです。敵陣地にティッシュを落とすだけでなく、「長く浮かせられたチームが勝ち」というように柔軟にルールを変更してもよいでしょう。
ピンポン玉送りとは、ピンポン玉をスプーンですくいあげ、より入れ口の狭いビンや箱などに移し替えるというレクです。小さな物体をすくいあげる動作があるため、手先の運動や集中力の改善につながります。
まず、数人の利用者でグループを作り、座って円陣を作ります。そして、作った円陣内にいろんな種類のボール(カラーボール・ゴルフボールなど)を用意し、さまざまな条件下でボールを受け渡ししていくレクです。
「条件」としては、例えば以下が挙げられます。
さまざまな条件を即座に伝えられて実行していくので、体の運動はもちろん、脳もトレーニングできます。
高齢者が座ってできる「脳トレ系のレク」としては、以下の4つが挙げられます。
野菜の重さ当てクイズとは、いろんな種類の野菜を持ち、重い順に並べてもらうレクです。野菜の重さを考えるので思考力のトレーニングに役立つうえに「触る」「匂いを嗅ぐ」「見る」などで五感も刺激することができます。
メンバーそれぞれに「好きなもの」を聞いたあとに、その「好きなもの」についてインタビューを行います。そして、インタビュー後に「全員分の好きなものを暗記できているか?」とチェックするというレクです。記憶力を鍛えるだけでなく、インタビューを行うことで利用者の思考力もトレーニングできます。
漢字・カタカナ変換クイズは、漢字とひらがなを組み合わせた造語を作り、もとの「カタカナの外来語」を当てるレクです。もとの言葉について考えるため脳を刺激して想像力を養います。
人生グラフとは、これまでの人生や思い出を振り返り、利用者それぞれにグラフでまとめてもらうレクです。自分の今までの人生で起こった「良かった出来事」「大変だった出来事」などを振り返り記憶をさかのぼることで、脳に程よい刺激を与えられます。
今後の人生設計について考える機会にもなるため、利用者も前向きな気持ちになれるでしょう。
高齢者が座ってできる「大人数で楽しめるレク」としては、主に以下の3つが挙げられます。
紙コップリレーとは、棒を使って紙コップをリレーしていくレクです。「棒の先に紙コップを引っ掛けて隣の人に渡す」という作業があり、集中力や手首の器用さを鍛えられます。
紙コップが最後の人まで渡る時間をチーム同士で競ってもよいでしょう。
連想衰弱は、チームに分かれて行うレクです。お題の言葉を決めたら、そのお題を連想させる単語を書いたカードを各チームに裏返して配り、より少ない数でお題の言葉を当てたチームが勝利となります。
回想ゲームは、決められた質問内容に沿って、各利用者に回答してもらうレクです。「人生で一番嬉しかった出来事は?」というように、過去の振り返りなどで記憶をたぐることで、脳を刺激できます。
高齢者が座ってできる「道具なしでできるレク」としては以下の4つが挙げられます。
制限付きしりとりは、「5文字の単語」のように制限をつけて行うしりとりです。ルールの中から単語を考え抜く必要があるため、記憶を刺激して脳のトレーニングになります。制限によって難易度は変わるため、参加者の得意・不得意なども考慮してテーマを決めましょう。
後出しジャンケンは、普通のジャンケンとは異なり「後出し」で自分の手を出すレクです。「相手の出した手に勝てるように後出しする」などの条件を設定して行います。
古今東西ゲームは、お題に沿った人物名や固有名詞を順番に言っていくレクです。テーマに沿った言葉を思い出す発想力や判断力を鍛えられます。「同じ単語を言ったらアウト」「時間内に思いつかなかったらアウト」などの条件を設けると盛り上がるでしょう。
犬・猫トレーニングとは、職員が言った動物の名前に合わせて鳴き声を答えるレクです。例えば、職員が「猫!」と言ったら利用者は「にゃー」と答えます。
「スタッフが鳴き声を発して、利用者が何の動物かを答える」「鳴き声を答えるパターンと動物名を答えるパターンを混ぜる」などを行うと、難易度が上がり脳のトレーニングにつながります。
座ってできるレクには多くの種類があるため、今回紹介したように、利用者の状況や人数、個人の得意・不得意などを考慮して最適なものを選ぶことが重要です。
座ってできるレク自体は安全に行えるものばかりですが、高齢者の方がたくさん集まる状況で実施する以上、個人の安全には充分配慮しましょう。「複数の職員が周囲から見守る」「事前に起こり得る事故を想定して準備をしておく」など、安心・安全にレクを行える状態を整えたうえで楽しんでみてください。
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