営業への転職を目指すうえでは、スキルや経験の棚卸し、資格の取得などいくつか押さえるべきポイントがあります。ポイントを押さえれば、未経験からでも営業への転職を成功させられるでしょう。本記事では、営業への転職を成功させるポイントや選考で意識すべきコツ、必要なスキルなどを紹介します。
目次
営業への転職を成功させるポイント!
営業への転職を成功させるには、以下のようなポイントを押さえることが重要です。
- 自分に合う商材や営業手法を扱う会社を選ぶ
- 自分のやりたいことを洗い出しておく
- スキルや経験を棚卸ししておく
- 転職エージェントを活用する
自分に合う商材や営業手法を扱う会社を選ぶ
転職の際は、自分に合う商材や営業手法を取り扱う会社を選びましょう。
一言で「営業」といっても、会社ごとで扱う商材や営業相手、手法は異なります。例えば以下のような違いが挙げられます。
- 営業対象顧客:法人営業、個人営業
- 業手法:新規営業、既存営業、反響営業
- 取り扱う商材:有形商材、無形商材
- 営業形態:メーカー営業、商社営業、代理店営業
- 営業手法:テレアポ、飛び込み、個人宅への訪問、非対面型
上記の中でも、商材の好みや営業手法の得意・不得意などによって、個人にマッチする会社は異なります。例えば「0からの関係構築が得意なので新規営業を行う会社に転職する」「自分の好きな商材を販売できる代理店営業の会社に転職する」というように考えられるでしょう。
自分の好まない商材や営業手法を取り扱っている会社に転職しても、商品やサービスの魅力をアピールしにくい、販売契約を成立することが難しいなどのリスクがあります。転職後にしっかり成果を出せるよう、営業における好き・嫌いや得意・不得意を見極めてから転職しましょう。
自分のやりたいことを洗い出しておく
営業職に限らず、転職においては自分のやりたいことを洗い出す作業が重要です。自分のやりたいことを明確にしておくと、企業を選ぶうえで優先順位をつけやすくなります。例えば「お客さまと長期的な関係を築いて、大きな金額を動す仕事をしたい」ということであれば、業界や取り扱う商材なども自然と絞りやすいです。
さらに、「なぜこの企業を選んだのか」「なぜ営業職を選んだのか」などもアピールしやすくなります。志望動機や将来像を明確に語れる人材であれば、採用側としても積極的に獲得したいと考えるでしょう。
スキルや経験を棚卸ししておく
前職までの業務を経て獲得したスキルや経験を棚卸ししておきましょう。
転職においては、やりたいことだけでなく「具体的にどのように企業へ貢献できるのか?」を伝えることも重要です。とくに転職の場合は、新卒と異なり一定の社会人経験があるため、企業としても「即戦力として会社に貢献してくれる人材」を獲得したいと考えています。
営業職であれば、例えば「数値目標を達成した経験」「顧客の課題を見つけるスキル」などから業務で生かせるものを見つけ、アピールできるよう整理しましょう。
転職エージェントを活用する
「初めて転職する」「自分のスキルや経験の洗い出し方がわからない」といった場合は、転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントは何人もの転職をサポートしてきたプロです。サポート経験が豊富なため、以下のような多くの観点からアドバイスをしてくれます。
- 業界研究のやり方
- 履歴書や職務経歴書の書き方
- 面接対策
- 志望動機や自己PRの作り方
とくに面接対策や自己PRなどについては、第三者の客観的なアドバイスをもらうことで効果的に改善できます。営業の転職だからこそ気をつけるべきポイントなど、サポート経験豊富な転職エージェントならではの視点で、アドバイスをもらえるでしょう。
選考を進める中で具体的に意識するポイント!
実際に選考に進んだ場合は、以下のポイントを意識しましょう。
- 履歴書・職務経歴書で自分をアピールする
- 面接対策を行う
- 志望動機をしっかり考える
履歴書・職務経歴書で自分をアピールする
転職の際は履歴書・職務経歴書の提出が必須です。
履歴書や職務経歴書は、単純に経歴をまとめただけの書類ではありません。経験をまとめて「自分を採用するメリット」を伝えるためのものです。ポイントを押さえて適切に自分をアピールしましょう。
営業への転職において、履歴書や職務経歴書作成で記載すべきポイントは以下の3つです。
- 誰に対してどんな商材を販売していたのか?
- どのような営業手法を用いていたのか?
- 具体的にどれくらいの実績を生み出したのか?
前述したように、営業の中にも「無形商材・有形商材」「法人相手・個人相手」「新規営業・既存営業」など、さまざまな種類があります。今まで扱ってきた商材の内容や営業手法によって、「志望先の業務とマッチしているか」が変わるため、明確に伝えましょう。
営業であれば具体的な実績を伝えることも重要です。毎月の契約件数や予算達成率、社内での順位など、具体的な数値をアピールすることで、採用側も入社後にどれくらい活躍してくれるかをイメージしやすくなります。
面接対策を行う
転職の際は面接対策も必須です。直接担当者と話して自分の将来像やスキル、どのように貢献できるかなどをアピールできるチャンスのため、対策しておきましょう。
面接対策を行う際は、転職エージェントの活用もおすすめです。実践演習を通じ、第三者の視点で自分では気づけなかったアドバイスをもらえます。
面接対策を行う際は、以下のようによくある質問や回答例を押さえておきましょう。転職の面接で聞かれることはある程度決まっているため、事前に予想を立てることで本番も落ち着いて回答できます。
【よくある質問と回答のポイント】
- 「自己紹介をお願いします」
- 自己紹介では職務経歴を含めて簡潔に話しましょう。1分前後でコンパクトにまとめることが理想です。前職でどんな業務を担当していたのかもわかりやすく伝えます。
- 「志望動機を教えてください」
- 志望動機を作る際は、志望企業の研究を行なったうえで、自分のやりたいことやキャリアと絡めるとよいでしょう。「なぜ営業職を志望したのか?」という点も絡めると、説得力のある志望動機を作れます。
- 「どうして転職しようと思ったのですか?」
- 転職理由については、ポジティブな印象を伝えられるよう意識しましょう。ネガティブな理由をそのまま伝えると「解決のために努力しないのでは?」「入社後もすぐに辞めそう」などのイメージを持たれてしまいます。例えば「残業時間が多い」という転職理由であれば「貴重な20代を自分のやりたい仕事に費やしたいと思った」などのように言い換えるとよいでしょう。
- 「あなたの強みを教えてください」
- 強みは具体的な言葉で語りましょう。前職での業務経験と絡めて伝えると、相手もイメージしやすいです。例えば「ヒアリングスキルが強み」ということであれば、ヒアリングを通じて顧客に貢献できた具体的な経験を伝えましょう。
- 「入社後にどんなキャリアを歩みたいか教えてください」
- 具体的なキャリアビジョンを語ることで、企業に対し「入社後に活躍してくれそう」というリアリティのあるイメージを与えられます。具体的なスキルや経験を絡めながら、自分がどうやって貢献できるのかを明確に伝えることが大切です。
志望動機をしっかり考える
転職にあたっては志望動機も作成しましょう。上記の面接部分でも解説したように、志望動機はほぼ必ず質問されます。企業側は志望動機を聞いて「自社の採用ニーズにマッチしているのか?」を判断しているのです。
志望動機を考える際は、以下のようなポイントを押さえましょう。
- 企業が求める人物とマッチしていることをアピールする
- 自分のキャリアビジョンと業務がどのように絡むのかを伝える
- これまでの実績をもとに自分がどのような形で貢献できるかをアピールする
- 自己PRや転職理由と一貫しているかを確認する
未経験から営業へ転職するのは厳しい?
このように、営業に転職する際は、今までの経験や実績などをアピールすることが大切です。
中には「未経験だけど営業に転職したい」という人もいるでしょう。実際、未経験者でも営業に転職できるのでしょうか?
結論を言えば、営業職は未経験からでも挑戦しやすい職種です。営業職の場合、取得が求められる資格は少なく、興味や意欲があれば未経験からでも十分チャレンジできます。商材自体の勉強も入社後に取り組めるため、企業や業界にもよりますが将来的な成長も見据えて採用される可能性は高いと言えるでしょう。
上記の理由から、自分のスキルや経験を広げるために、未経験から営業を目指すのも選択肢のひとつです。実際に転職活動をする際は、採用の可能性を高めるために以下も意識しましょう。
- 資格を取得しておく、資格取得の準備をする
- 未経験者でも転職しやすい業界を狙う
資格を取得しておく、資格取得の準備をする
営業は資格を持っていなくても働くことができる職種ですが、営業力やスキルを指標とした資格はあります。また、自分が狙う業界や企業が扱う商材まで幅を広げると、役立つ資格があるはずです。
取得までいかなくても、転職後を見据えて、今後挑戦したい資格を調べたり、勉強を始めることができると、企業に対しても「未経験であっても意欲が高い」ことをアピールしやすくなります。
未経験者でも転職しやすい業界を狙う
「未経験者でも転職しやすい業界を狙う」というのも有効です。
業界の中には「市場が大きい」「人手不足に陥りがち」などの理由で、常に人材を求めているところもあります。常に人材を求めている業界であれば、未経験からでも営業として採用される可能性は高いです。
例として、以下のような業界は人材採用の需要が高く未経験からでも転職しやすいでしょう。
- IT通信系
- 不動産・建設系
- 広告メディア系
- コンサル・会計・法律
- メーカー
- サービス
- 商社
- 流通・小売り
- 金融・保険系
- 運輸・物流・その他
上記のような業界は人々の生活と密接に関わるため、需要がなくなりにくいと言えます。
営業への転職で求められるスキル
営業に転職する際は、以下のようなスキルを持っているかもチェックしておきましょう。以下のスキルを持っていれば営業としての適性が高く、入社後に戦力として活躍できる可能性が高いです。- ヒアリングスキル
- 課題発見スキル
- クロージングスキル
- 情報収集スキル
- 人間関係構築スキル
ヒアリングスキル
営業では、顧客の話を聞いて悩みを引き出すスキルが重要です。顧客の悩みを引き出すことで、「どうすれば課題を解消できるか?」という点を明らかにして最適なサービスを提供できます。
顧客の悩みや課題点を引き出さず、自社サービスを一方的に売りつけるだけでは契約を取れませんし、顧客への心証を悪くする可能性もあります。
まずは相手の声に寄り添い、課題を適切に引き出すことを意識しましょう。
課題発見スキル
上記のヒアリングスキルと合わせて重要なものが、課題発見スキルです。どれだけ顧客の声に耳を傾けたとしても、相手が抱える具体的な課題を把握できなければ、提案すべきサービスを判断できません。課題点を見誤るとニーズに沿わないサービスを提案することにつながり、顧客を満足させることはできないでしょう。
課題発見スキルがあれば、顧客自身も実感していない「潜在的な悩み」までアプローチできます。相手から「確かに問題の本質となっているここを解消しないとまずいな」という気持ちを引き出せれば、よりニーズに刺さる提案を行えるでしょう。
クロージングスキル
営業では、丁寧なヒアリングを通じて相手の課題を掴むことが重要です。しかし、どれだけ親身に話を聞いたとしても「自社サービスを売る」ということにつなげられなければ、営業としての使命は果たせません。
確かに、顧客の事情を考えずサービスを押し付けるように販売することは避けるべきです。とはいえ、ただ単に話を聞くだけに留まっては、自社に利益を生み出せません。営業を志望するのであれば、相手のニーズに寄り添いつつも、最適なタイミングでクロージングすることを意識しましょう。
情報収集スキル
自社サービスを販売するためにはヒアリングやクロージングも大切ですが、同様に情報収集スキルも重要です。
顧客のニーズを読み解くには、直接話を聞くのはもちろん、新聞や専門誌、Webサイトなどに目を通して世の中のニーズを把握することも必要になります。市場の動きを適切に把握できれば、「自社の立ち位置や、営業担当者としてどのように動くべきなのか?」を正しく判断できるでしょう。
また、さまざまな方面の情報を収集しておけば、顧客との会話のネタにもなります。
人間関係構築スキル
自社サービスを販売するにあたり、「顧客の悩みを解消できるか?」という点は最重要です。しかし、どれほど優れたサービスでも、顧客との信頼関係が構築されていなければ商談はスムーズに進みません。顧客としても、信用していない相手に自社の課題や悩みを赤裸々に話したくはないでしょう。
営業として働くのであれば、顧客と信頼関係を結ぶために必要となるスキルを網羅的に磨いておくと安心です。
転職支援サービスで営業への転職を成功させよう
営業として転職するのであれば、スキルや将来像を棚卸しして、自分の経験とマッチする企業を選ぶことが大切です。スキルや経験を把握しておくことで、最適な志望動機を作成して企業にアプローチできます。未経験から営業に転職するのであれば、資格を取得したり採用の需要が高い業界を狙ったりすることがポイントです
転職を成功させるためには、転職支援サービスの活用も検討しましょう。転職支援サービスでは、プロの視点で履歴書作成や面接対策などをサポートしてくれます。未経験からの転職であっても、豊富な経験をもとに最適なアドバイスをしてくれるでしょう。
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