【施設運営業務アウトソーシング導入事例】
徹底したホスピタリティの追求によって
「カップヌードルミュージアム横浜」の体験価値向上に貢献。

【施設運営業務アウトソーシング導入事例】徹底したホスピタリティの追求によって「カップヌードルミュージアム横浜」の体験価値向上に貢献。

2011年に神奈川県みなとみらい地区にオープンした「カップヌードルミュージアム横浜」。Adeccoでは、立ち上げ当初から共創パートナーとして施設運営業務を担当しており、人材確保、人材育成、日々の業務改善などを通じてお客さま一人ひとりに合わせたサービス提供を続けています。
開館から現在に至るまで、毎年、100万人もの来館者を記録し、お客さま満足度調査の結果も常に高水準を継続。その成功を支える「ホスピタリティ」への想いと具体的な取り組みについてご紹介します。

ご依頼者さま:
カップヌードルミュージアム横浜 館長
清藤 勝彦さま

Adecco担当者:
アウトソーシング事業本部
OSデリバリー事業部OSデリバリー1部2課 シニアSV
富田 慶介

導入前の課題

  • お客さまの満足度向上のためにはスタッフの質の向上が必要だと考えていた
  • 施設の規模や理念、コンテンツ内容等に見合った人材を確保・育成できるパートナーを求めていた

Adeccoを選んだ決め手

  • 運営サイドと同じ目線で人材育成の仕組みづくりに取り組める
  • 業務委託契約へのスムーズな移行が可能な契約形態

導入後の成果・効果

  • オープン当初から年間100万人が訪れるほどの人気を獲得
  • 毎年、継続的に高いお客さま満足度を達成

――「カップヌードルミュージアム横浜」について教えてください。

清藤さま 「カップヌードルミュージアム横浜(安藤百福発明記念館)」は、日清食品の創業者であり、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明した安藤百福の「クリエイティブシンキング=創造的思考」を学べる体験型食育施設です。

「展示を見るだけではすぐに忘れてしまうけれど、身をもって楽しく体験したことは、思い出とともに深く記憶に刻み込まれる」という考えのもと、当館では体験型の展示にこだわっています。

小麦粉をこねる段階から瞬間油熱乾燥法で麺や具材などを乾燥させる工程までを体験できる「チキンラーメンファクトリー」や、自分でデザインしたカップにスープとトッピングを選んで世界で一つだけのカップヌードルを作る「マイカップヌードルファクトリー」などの人気アトラクションをはじめ、現代アートの手法を採り入れたユニークな展示もございます。

――来館者の皆さまに伝えたい想いや学んでほしいことは?

清藤さま 校外学習や修学旅行で多くのお子さまが訪れるほか、ご家族で来館される方も多数いらっしゃいます。そういった皆さまに、まずは「楽しい思い出」をたくさん作っていただく、そして、その体験を通じて安藤百福の「クリエイティブな発想」と「最後まであきらめない執念」を感じていただきたいと考えています。
また、私たちが日ごろ食べているインスタントラーメンの成り立ちや製造工程なども知っていただければと思います。

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――Adeccoとの取り組みを始めたきっかけを教えてください。

清藤さま 1999年にオープンした「カップヌードルミュージアム 大阪池田(旧称:インスタントラーメン発明記念館)」の運営経験から、お客さまの満足度を高めるためにはスタッフの質を高めることが最も重要であると考えていました。また、当館は大阪のミュージアムの3倍の敷地面積があり、新アトラクションも加わるため、それに見合った人材確保力や人材育成力の高さも必要となります。そういった観点を中心に、将来的に業務委託契約へとスムーズに移行できるか?といった契約に関する部分も加味してパートナー企業の採用を検討しました。

――Adeccoを選ばれた理由は?

清藤さま 複数社の提案を検討する中で、Adeccoさまであれば当社と同じ目線で「人材育成の仕組みづくり」に取り組んでいただけると判断し、共創パートナーとして採用させていただきました。

――最初に設定した目標やAdeccoに期待したことは?

清藤さま 様々な体験を通じて発明発見の大切さなどを記憶に刻んでいただきたい。そして、10年後、20年後にお子さまを連れてきていただき、世代を超えて日清食品のファンになってもらいたい。この想いを叶えるには、まず来館されたお客さまが「楽しかった!また来たい!」と感じていただくことが何より大切です。
そのために、Adeccoのスタッフの皆さまには「ホスピタリティ精神」と「ミュージアムをもっと良くしたい」という思いを持って仕事に臨んでいただきたい。これが期待値であり、目標でした。

――目標達成や期待を超えるために、Adeccoではどのような取り組みをしたのでしょうか?

Adecco カップヌードルミュージアムさまの運営を、10年以上させていただいておりますが、ずっと変わることなく大切にしているものが「ホスピタリティ」です。マニュアル的なコミュニケーションではなく、お客さま一人ひとりに寄り添った対応を大切にしております。

人材育成に関しては、スタッフ全員がミュージアムの理念とお客さまへの思いを深く理解することを重視。定期的な研修を通じて、スタッフが自ら考え行動する力を育み、それぞれのお客さまとのコミュニケーションを大切する姿勢を徹底しました。

オペレーション面では、サービスの質を向上させるため、マニュアルに頼りすぎない柔軟な対応を推進しました。具体的には、スタッフが現場で感じた課題や改善点を積極的に共有し合うフィードバックシステムを導入し、その意見をもとに迅速にサービス改善を図りました。例えば、スタッフ間で良い事例を共有し合い、お互いが積極的に学べる機会を大切にしています。一方でうまくいかなかった対応についても、スタッフ同士で話し合い改善策を模索しました。

これらの取り組みにより、お客さまからのフィードバックを迅速に反映させ、常に高品質なサービスを提供できるようになりました。そして、その結果、多くのお客さまに「楽しかった!また来館したい」と感じていただき、目標達成に貢献することができました。

【施設運営業務アウトソーシング導入事例】徹底したホスピタリティの追求によって「カップヌードルミュージアム横浜」の体験価値向上に貢献。

――Adeccoとの取り組みによって生まれた成功事例を教えてください。

清藤さま 当館はオープン当初から年間100万人以上が訪れる人気ミュージアムとなりました。ここでしかできない体験と、Adeccoのスタッフの方々のホスピタリティあるサービスが両輪となって達成できたことだと思っています。

この成功は、学校利用などで多くのお子さまに楽しんでいただいたことに加え、先生方からも「教育利用」として最適であると評価をしていただいた結果であると考えています。お子さまに「発明・発見の楽しさ」を伝えたいという私たちの想いを、Adeccoさまのスタッフ一人ひとりが具現化してくれた賜物と言えるでしょう。

近年では、日本国内に限らず、海外からのお客さまのリピートも増えています。「カップヌードル」や「NISSIN」などが持つブランド力だけではなく、我々とAdeccoさまがともに各アトラクションをキラーコンテンツに育てた結果であると考えています。

――来館者の皆様の反応について教えてください。

清藤さま 毎年、大阪池田と横浜の両ミュージアムで満足度調査を行なっておりまして、2023年度の調査では両館合計で95.6%のお客さまに「満足している」との評価をいただきました。高い満足度を維持していることを大変誇らしく思う一方、少数のご意見にも真摯に向き合う気持ち忘れないように心がけています。

また、「笑顔が印象的でした」「困っている時に声がけをして助けてくれた」「質問に対して、親切で丁寧に答えてくれた」といった感謝のお声やスタッフのおかげでストレスなく楽しめたというご意見も数多くいただいております。

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――訪問者の満足度を高めるために特に注力した点は?

Adecco カップヌードルミュージアム様の運営を10年以上させていただいておりますが、変わらず大切にしているものは「ホスピタリティ」になります。形式ばったコミュニケーションではなく、お客さま一人ひとりに寄り添った対応を大切にしております。

ホスピタリティと一口に言っても、開館から12年が経つ中で、お客さまの求めるホスピタリティも変化しつつあります。現在では、館内での支払いのキャッシュレス化や展示関連の多言語化などのアップデートを重ねることで、来館されたお客さまがストレスなく存分にコンテンツをお楽しみいただける環境づくりに力を注いでいます。

――Adeccoでは「ホスピタリティ」をどのように捉えていますか?

Adecco 「ホスピタリティ」とは一概に定義できるものではなく、対象となる人々によって異なります。大人、子ども、外国人など、それぞれに適したホスピタリティがあるのです。ミュージアムを訪れるすべての方心地よい体験を提供するには、お客さま一人ひとりに合わせた「ホスピタリティ」を提供することが重要であるとだと考えています。

例えば、お子さまに対しては、一人ひとりの表情や発言を見逃さないように心がけています。また、形式ばった言葉遣いではなく、お子さまの目線に立って一緒に楽しむ姿勢も大切にしています。その他にも、親しみやすいようにスタッフの名札をひらがなにするといった改善も行いました。

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――「ホスピタリティ」の向上について、どのような取り組みをしていますか?

Adecco スタッフ間でお互いの良いところを積極的に言い合うことで、良い事例を共有し、学び合う文化を育んでいます。ベテランスタッフだけが優れているわけではなく、新しく入ったばかりの学生スタッフが自然な笑顔や新鮮な視点で素晴らしい接客を提供することもあり、ベテランがその姿勢から学ぶこともあります。

また、基本的な接客トークを丸暗記するのではなく、様々なイレギュラーに対応できるように柔軟な接客を重視しています。障害のある方や外国人の方など、誰にでも楽しんでいただけるように、常にスタッフ自身が進化し続けることが必要だと考えています。

「ホスピタリティ」の育成に際しては、様々な課題や困難もありました。例えば、異なるバックグラウンドを持つお客さまへの対応に苦慮したことがあったのですが、その都度、スタッフ同士でフィードバックを行い、改善策を模索し、新しい視点や自然な笑顔を持つ新入スタッフから学び、柔軟に対応することで、これらの課題を克服してきました。

私たちの目的は、単なるアミューズメント施設の運営ではなく、安藤百福の発明発見の精神を次世代に受け継いでもらうことを大切にしています。この思いを胸に、スタッフ一同が一丸となってホスピタリティを育成し、より良いサービスを提供することに努めています。

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――「ホスピタリティ」に関する、具体的な改善事例を教えてください。

Adecco 「カップヌードルミュージアム横浜」では、新型コロナに対する行動制限が解除された後、キャッシュレス化の流れに乗り、券売機の導入を進めました。これにより、生産性の向上や業務効率化が進んだ一方、現場のオペレーションが大きく変わることで新システムに対する習熟など様々な課題も発生しました。
従来の現金対応から新しい券売機への移行はスタッフにとって大きな挑戦であり、お客さまへのご案内やサポート方法の見直しや、高齢者や機械操作に不慣れな方々に対する配慮が求められました。

Adeccoでは、これらの課題を乗り越えるため、主に3つの観点で取り組みを行いました。

<徹底したスタッフ研修>
新しいシステムの導入に伴い、スタッフ全員に対して詳細な研修を実施。実際の操作方法だけでなく、よくある質問やトラブルシューティングについても学ぶ機会を設けました。

<お客さま対応の強化>
導入からの一定期間は、券売機の近くに案内スタッフを配置。これにより、操作方法がわからない方へのサポートを迅速に行うことができました。

<多言語対応>
外国人観光客の増加に対応するため、券売機および案内表示を多言語化。英語、中国語、韓国語など主要な言語でのサポートを強化しました。

これらの取り組みの結果、現場スタッフの新システムへの順応が進み、オペレーションが効率化されたほか、外国人観光客の方々もスムーズに来館できるようになり、全体的な顧客満足度の向上に繋がりました。
キャッシュレス化の導入は大きな変革でしたが、課題を一つひとつ乗り越えることで、多くのお客さまにとって快適で便利な体験を提供できるようになりました。こういった経験を活かしながら、これからもお客さまのニーズに応じたサービス改善を続けていきたいと考えています。

――今後、Adeccoとの取り組みによって実現したい目標や展望はありますか?

清藤さま 世の中の変化に対応して、サービスの在り方などミュージアムも自ら変わっていかねばなりません。そのためには、現場のからの絶え間ない提案やフィードバックが欠かせません。私たちとAdeccoのスタッフのみなさんが協力してより良いミュージアムを作り、子どもたちに発明発見のヒントを伝え続けたいと思っています。

【施設運営業務アウトソーシング導入事例】徹底したホスピタリティの追求によって「カップヌードルミュージアム横浜」の体験価値向上に貢献。

※インタビュー内容は、2024年7月時点の取材にもとづき掲載しています。

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