【首都圏】2024年6月
有効求人倍率で見ると、転職市場は下がって見えますが、企業様からのご依頼数は非常に多く、登録者の増加数を大きく上回っています。派遣先企業様からは、正社員の求人も多く掲載してはいるものの、なかなか採用に至らないため、業務をコアとノンコアに分けて、派遣社員にノンコア業務を任せるご依頼が増えてきております。また、事業の見通しがまだ立ちづらいなどの理由により、フレキシブルに対応できる派遣社員を活用したいなど、時代の変化に合わせ、ご依頼のニーズも変化してきています。
一方で派遣社員は、ワークライフバランスを求め、在宅勤務のあるご依頼が圧倒的に人気を博しています。今まで保育園のお迎えでパートタイムでしか勤務できなかった方がフルタイムで勤務できるようになり、家庭と仕事を両立したい方が増えています。
参考・出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
ITエンジニアやクリエイティブ職種は、引き続き多くの企業様からご依頼を頂いており時給も高止まりしていますが、採用難から、事務職とITエンジニアの中間の様なご依頼も増えてきております。業務プロセスを熟知した事務職がKintoneやBIなどのノーコード開発、RPAなどに携わることで、より精度が上がり、現場の生産性が向上していったなどの好事例も見られます。
また、事務職に関しては、Excel関数(VLOOKUP関数やピボットテーブル)などのOAの強い職種が時給を底上げしています。ご依頼の多くはチームや社員様のサポートとなりますが、責任を一定以上任せる業務担当制のご依頼も増えているため、社会人経験豊かな方をご紹介するケースも増えています。
参考・出典:ウェブ掲載派遣求人情報より弊社が集計(2024年4月時点)
派遣時給の推移は、年々上昇傾向ではありますが、 特に消費物価指数が上昇し始めた2022年秋以降、生活を維持するため、長年勤めていた派遣先様から、やむなく転職に踏み切る方が増えてきております。『環境・処遇・人間関係』 のバランスと定着率は比例してきますが、近年は毎年2.5%以上の物価が上昇している為、『処遇』 がもっとも大きな転職トリガーとなってきています。
2024年は国策も相まって、大半の企業様が派遣時給の改定に応じてくださいましたが、消費物価指数は高止まりをしているため、今後も比例して時給は上昇傾向の見通しです。
そのような中で企業が優秀な派遣社員の定着を維持するためには、時給高騰に備えた予算の確保と、生産性向上が重要になると考えられます。教育機会の提供やキャリア開発など派遣会社と連携しながら対応していくことが、今後より重要性を増してくると考えられます。
参考・出典:エン派遣「2024年4月度 派遣社員の平均時給は1,694円」
職種別派遣平均時給は、広範なエリアと⼤まかな職種分類に基づく参考値であり、職種⽐較としてご覧ください。実際の⼈材ニーズにはさらに詳細な確認が可能です。特定の要件や地域・業界特有のニーズに合わせて、最適な⼈材をご提案いたします。ご検討中の職種や⼈材に関するご相談は、営業担当またはお問い合わせフォームまでお気軽にお寄せください。