- Q.資格があると仕事紹介や転職に有利ですか?
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A.
契約更新や満了、無期雇用等への雇用形態変更が近づいたり、転職を考えたりする時によくある相談です。その背景には、
- 今までは運よく仕事を紹介してもらえたけど、この先厳しいのでは?
- ただ派遣で事務をやってきたという経験だけではこの先不安
- “経験者優遇”の求人も資格があれば応募できる気がして
ということが多いように感じています。
資格はないよりもあった方がいいです。資格がないとできない仕事もありますから、取りたいと思った時にどんどんチャレンジしてください。
ただ問題はその資格を取る動機です。
資格を取った自分はこれから先どうしていきたいのでしょうか?何のためにその資格を取るのでしょうか?そこがあやふやだと「資格取得=就職」とはならないのです。よくある相談のひとつに「経理の仕事ができればどの会社でも通用する。だから簿記の資格を取って経理の仕事に就きたい」ということがあります。経理・財務・会計の現場では資格がなくても実務に携わっている人はたくさんいます。企業は資格の有無よりも経験してきたことや仕事を通じて何をしていきたいかを見ています。だからその資格を取る動機が重要なのです。
どの会社でも通用するように経理・財務・会計を目指すなら、簿記検定以上のレベル(公認会計士や税理士資格)を目指したほうがいいのでは?と思いますが、そこまで意識高い人は少ないようですね。私はセミナーで「資格は経験してきたことの証明になるものを持っていると納得性がある」と話しています。
- 経理の仕事をしている→簿記1級に合格
- システム開発に携わっている→情報技術者関連資格を保有
- 保険営業の仕事をしている→FP2級に合格
これからもその仕事を継続しようと考えているのなら、経験を証明するために資格をとるのもいいでしょう。MOSやVBAエキスパートなどはPCスキルを証明する資格の代表です。
キャリアチェンジを目指している方は、目指す仕事に必要な資格にチャレンジしてみるといいかもしれません。- 医療の世界へ→救命救急士、歯科衛生士、登録販売者
- IT業界に転職→ITパスポート
- 学童に関わりたい→放課後児童支援員
- 介護業界に転職→介護福祉士
- 大学のキャリアセンター→キャリアコンサルタント
今は多岐に渡る資格・試験がたくさんあります。人生100年時代、まだまだ先は長い。資格取得が仕事探しに有利がどうかを考えるよりも、将来に備えて学んだり、リタイア後の人生を見据えて何かを習得することに目を向けたほうが夢や希望が持てるのでは?と思います。