2024年7月、アデコはKDDI株式会社様において、女性社員同士のネットワークを構築し、自分らしいキャリアを描くきっかけとすることを目的とした女性キャリアイベント「つなぐ×えがくWorkshop」を開催しました。(コア技術統括本部 女性社員対象)
モヤモヤの共感から、自らの半生の振り返り。やがてつながりの醸成へ。
イベントは終始明るくユーモアあふれる雰囲気で行われました。
参加者はキャリアとライフのふたつのテーマに対するモヤモヤ(悩み・不安)を共有した後、自らのモチベーションの高低をグラフに表し仲間に共有する「LIFE LINE」を体験。このワークでは自らの半生の話し手役を「主人公」、聴き手役を「応援団」と呼び、お互いにチアアップを行います。さらには先輩社員とのラウンドテーブルを通じ自らのロールモデルに対する考えを深めつつ、一日を通じて仲間たちとのつながりを感じていただく機会となりました。
さらに、今回のイベントではプロとして活動するグラフィックレコーダー・松田海(まつだまりん)氏にご協力いただき、イベントの様子をリアルタイムにイラストで可視化。イベントを通じて沸き上がった感情すらも思い出しやすくなるような一枚のアートに仕上げていただき、参加者に配布いたしました。
「ロールモデル不在」という不安に、どう向き合えば良いか。
今回のイベントを企画・登壇した國松陽子(アデコ株式会社)にとって、女性活躍推進には特に深い思い入れがあります。自らも女性としてのキャリアに悩んだという國松が、今回のイベントに対する想いについて語りました。
若い方々のお話を伺っていると、しばしば『ロールモデルがいないのです』というキャリア不安を教えていただくことがあります。正直、かつては私自身もこのテーマについて悩んだ時期がありましたので、とても共感する悩みです。
私達の母親の世代は、まだまだ家庭を優先して生きていくことが当たり前と考える方が多く、私自身もそれが当たり前として幼少期を過ごしていたのを覚えています。しかしいざ自分が大人になれば、世の中の潮流は女性活躍推進。一方で、当時の社会全体を見渡しても子供がいながらフルタイムで働く女性や、管理職として活躍する女性の数はまだまだ少なく、身近にロールモデルと呼べそうな先輩や上司も見つかりにくかったことを覚えています。つまり、何を拠り所に将来像を描くべきかわからず、不安に感じておりました。
ところが「パーツモデル」という考えに出会ったことで、その不安は晴れていくこととなります。これは、自らの理想像を一人の人間に投影するロールモデルとは違い、複数の人の良いと思える部分を「パーツ」として自らに取り入れていくという考えです。ロールモデルは一人でなくていい。たくさんの方々から魅力を少しずつ借りることで描いた姿は、きっと自分のありたい姿と重なっていく。こんな話も、参加者にとって何かの参考になれば良いなと思っております。
参加者が自発的に気付いていった、キャリアに対する考え方。
自らも仕事と子育ての両立を大切にしたいと語る國松は、時代の変化に翻弄されずにキャリアを歩む秘訣を次のように語っています。
キャリアはしばしば、『山登り』と『川下り』に例えられます。『山登り』は目的地を決め、道のりの計画を立てながら順序良く前進していくタイプ。そして『川下り』は、その時々の判断によって柔軟に前進していくタイプです。これはどちらが正解ということではなく、どちらも有効で大切な考え方だと私は思います。
しかし「キャリアビジョン」という言葉からイメージするように、自らのキャリアについて思いを馳せると、つい「将来の目的地」からイメージしがち。しかし時代の変化が激しい昨今、登ろうとしている山の形も変化すれば様々な影響も受ける。なかなか目的地に辿りつかないはがゆさが、生きにくさに繋がっている方も多いのではないかと感じております。
今回のイベントで驚いたことは、参加者が先輩社員たちとの対話の中で、自発的に『川下りの生き方でもいいのでは?』という趣旨の気付きにたどり着いたことでした。
キャリアは振り返った時に描けているもの。彼女たちの間にそんな発想が芽生えたことで、キャリアへの考え方が少し楽になり、皆様の人生がよりイキイキとしたものになれば良いなと思っております。
参加者・主催者の声
イベント終了後には、参加者より数多くのポジティブな感想が寄せられました。
◇参加者Aさま
キャリアプランはどうしても難しいと思っていましたが、悩みすぎる必要はないと聞き前向きになれました。
◇参加者Bさま
周囲と悩みを共有することで『みんな同じ悩みを抱えているな』ということが分かり安心しました。何よりも、本音を話すことでスッキリすることができたのが良かったです。
◇参加者Cさま
誰一人同じキャリアをたどっている人はいないことがわかり、面白かったです。
◇参加者Dさま
キャリアを考える上で、『興味を持っていること』や、『楽しいと思えること』を見つけることが大切だとわかったことが、何よりためになりました。
山田由紀子さま(KDDI株式会社 技術企画本部 総括・人材育成部 総括2グループリーダー)より
私たちの属するコア技術統括本部は、女性社員の割合が全社の中で最も低い部門です。私は元々DE&Iの担当者で、4年前に技術に異動してきてからずっと、技術の女性をエンカレッジできるようなイベントを開催したいと考えていました。数少ない女性社員がイベントを通じてつながり、キャリアやライフの選択肢を広げ、自分らしい生き方・働き方を自由にえがいて欲しい……、その思いをイベント名に込めて企画しました。
通常のキャリア研修とは違う、オリジナリティあふれたイベントを開催するには、思いを同じくするパートナーの存在が不可欠でした。アデコ様は、私たちの思いを更に上回る熱量で、最善の提案をして下さり、とても満足度の高い、心に響くイベントを開催することができました!
アデコはダイバーシティ&インクルージョンの推進に力を入れてまいります。
これまでアデコは世界約60ヶ国に広がるグローバル企業として、各国の好事例や理論を応用させながら価値ある情報と支援を提供し続けてまいりました。今後も組織をあらゆる人々が躍動できる場にするために、皆様と共に歩んでいきたいと考えております。
人材が力を最大限に発揮するための制度づくりや教育の支援など、これまでにないさまざまなソリューションを具現化する「人財躍動化コンサルティング」のサービスをご提供しております。
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https://www.adecco.co.jp/client/inquiry/input/yakudo_consulting
■KDDI株式会社様(英文名称:KDDI CORPORATION)
- 創業:1984年6月1日
- 事業内容:電気通信事業
- 本社所在地:東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号ガーデンエアタワー
- 社員数:61,288名(連結ベース)
■講師:國松陽子 プロフィール
前職となる育成コンサルティング会社においては、200社ほどの人材開発プロジェクトに従事。育成計画立案から研修後のフォロー体制構築に伴走した。また、自社オンボーディング研修を中心とした育成プログラムの企画を担当、自ら研修講師として若手から管理職向けまで幅広く携わった。
2021年、アデコ株式会社に入社。研修やイベント企画・研修講師として活動。対象領域は幅広く、女性活躍推進を筆頭に、マネジメントスキル、ハラスメント防止、キャリアデザイン、コミュニケーション力、ロジカルシンキング、営業力向上、セルフマネジメントなど多岐にわたる。
人材躍動化コンサルティング
アデコの人材躍動化コンサルティングは、当社が一方的にサービスを提供し、お客様がそれを受け取るという関係性で進めるのではなく、研修やプロジェクト等を「共に作り上げて」いくべく伴走をさせていただくのが特徴です。
※本事例の内容は、2024年8月時点の取材にもとづき掲載しています。