アデコでは、ご登録いただいた皆さまにより自分らしく、いきいきと働いていただくために、どのようなことに“やりがい”を感じられるかをお伺いしています。でも、「何にやりがいを感じるか」なんて、普段あまり考えないですよね。 そこで今回は、佐藤さんというある派遣社員の方が“もやもやした気持ち”をヒントにお仕事の中でやりがいに気付いた瞬間をご紹介いたします。 ぜひご自身のやりがいタイプを考えるヒントにしてみてください。また本文の最後に、“もやもや”から自分のやりがいタイプを見つけるための簡単なワークがございます。こちらもぜひ挑戦してみてくださいね。
目次
もやもやする気持ちは実は考えるタイミングが来たというチャンス
え?“もやもやした気持ち”はやりがいと反対ではないの?
と思われた方もいるかもしれません。
でも実は“もやもやする気持ち“は考えるタイミングが来たというチャンスなのです。
佐藤さんの例を見てみましょう。
【佐藤さんの例】自分の“やりがい”が見つかるのは、ふとした瞬間
いつものルーティン業務に、いつもの午後。
お昼休みが、同じ業務の早川さんと一緒になった。
「請求書の入力って単調だよねー。」
「そうですか?私たちの仕事って会社の要な感じがして、気合が入ります。」
この間まで、そうだよねって一緒に話していたはずなのに。 少し冷めたコーヒーを口にしたら、なんだかちょっと置いて行かれたような気がした。
「ねぇ、早川さん今日の帰り、新しくできたカフェに行かない?」
「今日は、ちょっとすみません。実はこの間、請求書の宛名ミスがあって…。」
同じミスが起こらないように何か仕組みを作っておきたいなって思っているんです。」
「…そうなんだ、頑張ってね。」
「はい、ありがとうございます。」
普段なら、何も思わないはずなのに。
昼間のやり取りと、彼女の前向きな笑顔が妙に頭に残る。
置いていかれた感覚には「うらやましいな」という気持ちと、その奥に「わたしもそうなりたい」が隠れていたのかもしれない。
「あ、もしかしたら…」
「ちょっと、いい?」
パソコンを見せてもらう。
「あ、これならマクロで顧客リストと紐づければチェック簡単になるんじゃない?」
「え!そんなことできるんですか!!」
「うん、たぶん。これとこれと、これで…うまくつながる、はず」
画面をクリックすると、データが完成した。
「すごい!!佐藤さん、魔法使いみたい!!私こういうことにほんと疎くって。明日から先生って呼びますね!!」
「えっ!でも、私でよければ喜んで。」
早川さんの言葉は、くすぐったいけど、嬉しかった。私のできること、役に立つんだ。
“なにかに役に立てばいいなと思って、エクセルを勉強して、少しずつできることが増えて楽しかったあの頃の感覚がよみがえってきた。”
「佐藤さん、先ほどはありがとうございました!おかげさまでデータが早くできたので、良かったらさっき言ってたカフェに行きませんか?」
「うん!あっ、でもその前に本屋さんによっていいかな?なんだかもっと勉強したくなっちゃった。」
誰かの役に立つって嬉しいこと。
そのために自分が成長するのも、楽しいこと。
仕事を始めたころのやりがいを、思い出した。
佐藤さんが“もやもやした気持ち”から気づいたやりがいとは…
佐藤さんは置いて行かれた感じがした時の“もやもやした気持ち”とそのあと早川さんの業務を手伝ったことで 「自分が役に立っている実感があること」、そして「役立つために成長すること」 が自分のやりがいであると気づきました。
“もやもやする気持ち”は、ネガティブにとらえがちですが、その気持ちの裏には自分が大切にしたい価値観があります。
ほっとけないくらいに気にかかっているという“もやもや”は、自分の価値観に気づく大切なきっかけなのです。
ぜひ振り返って深堀してみてください。
それではここで深堀のヒントになるワークをご紹介いたします。
自分の“もやもや”を深堀してみよう!!
仕事をしていて“もやもやを感じたとき”のエピソードを思い出してみましょう。
“もやもやを感じたとき”のシーンや気持ちはどの言葉に近いでしょうか?
- 会社の方針と自分の考えが合わない感じがする
- 自分の仕事が会社の目標とどうつながっているかわからない
会社の目標や目的に共感する気持ちが強いからこそ、そことのつながりがないことに不満を感じている
- 頼まれることが嬉しく感じるが、気づいたら頼まれることが当たり前になり、業務量が多くキャパオーバーになってしまう
- 周りから自分の仕事が認められていないと感じると不安
人の役に立つことが嬉しいからこそ、役に立とうとして疲れてしまったり、認められてないことを不安に感じている
- 自分のスキルより簡単な仕事ばかりを任されて、成長している感じがない
- 研修や先輩と話すなど、新しい情報やスキルをインプットする機会があまりない
成長したい!と思っているからこそ、成長できる感覚がないと不満に感じる
- 業務をお願いされるときに細かな指示が多く、ただやるだけになってしまい自分で考える余白がない
- 会議などみんなで考えるタイミングで自分の意見を聞いてもらう機会がない
自分で考える主体性を大切にしているからこそ、力を発揮できない感じがして不安に感じてしまう
- チームの雰囲気が悪く、居心地が悪い感じがして仕事に集中できない
- 一緒に仕事を進めていきたいと思っているのに、気軽に仕事のことを聞ける人がいない
仲間と協力しながら仕事をすることを大切にしているからこそ、不安に感じてしまう。
普段感じているもやもやはこの中にあったでしょうか? 自分で振り返るのが難しい時は、気心が知れた方に「どれが一番近いと思う?」と聞いて、客観的に考えてみることもヒントになりますよ! そしてぜひ見つけたやりがいタイプを条件の一つとしてお仕事探しをしてみてください。
「いきいき」と働くヒントはお仕事探しにも生かせます
今回「お仕事の中で“もやもやを感じるとき”」について、考えることをおすすめしました。やりがいタイプが一致するお仕事を選ぶことで、より満足度が高く、長く続けたいと思う仕事に出会える可能性が高まります。
ぜひ佐藤さんのように、お仕事をしていて“もやもや”したときから見つけたやりがいタイプをお仕事探しのヒントにしてみてくださいね!!
Profile
Adecco キャリアコンサルティングスキル認定 2020年度 Platinum認定取得。 現在、求職者の方に向けたキャリアセミナーの企画やキャリアコンサルティングを担当している。また、派遣領域に留まらず、プライベートでも、パラレルキャリアで若年層を中心とした多角的なキャリア支援を精力的に行っている。