ユーザーサポート・ヘルプデスクはどんな人が向いている?

「ユーザサポートの仕事を派遣会社から紹介されたけど、私に向いているのかな?」
「ヘルプデスクってITに詳しくなれそうで興味があるけど、資格は必要?」

ユーザーサポート・ヘルプデスクに必要なスキルや、業務をこなしていくうえで持っていると有利な資格や知識はありますが、いずれも決して特別なものではありません。ここではユーザーサポート・ヘルプデスクという職務に求められる基本的なスキルや、キャリアの展望をわかりやすく解説し、ご紹介していきます。

必要なスキルは「コミュニケーション能力」と「ヒアリング能力」

ユーザーサポート・ヘルプデスクに最も重要なスキルは、大きく分けて2つあります。 1つ目は「コミュニケーション能力」です。これは言葉の通り、他者とコミュニケーションを上手に図ることができる能力で、人と接する仕事である以上、欠かすことのできない能力です。

 

そして、コミュニケーション能力に併せて重要となるスキルが「ヒアリング能力」です。
ユーザーサポート・ヘルプデスクはユーザーの方からのお問い合わせ窓口です。業務アプリケーションを使っていてエラーが出てしまった、あるいはいきなりネットワークから切断されてしまった場合など、技術的な問題が起きた場合にユーザーサポート・ヘルプデスクに問い合わせが入ります。その際、現状を正しく把握するため「どのような事象が起きているのか」を理解するヒアリング能力は、ユーザーサポート・ヘルプデスクの仕事にとって非常に重要な役割を担います。
ユーザーにエラーの解決方法を伝える場合や、マニュアルでは対応できないトラブルを技術スタッフに説明する場合など、発生事象を的確に把握するヒアリング能力があってこそ、良好なコミュニケーションを築くことができるでしょう。

未経験者が挑戦する場合、どのような経験があると有利?

ユーザーサポート・ヘルプデスクの仕事は、企業の規模感や業務内容にもよりますが、対面ではなく、電話やメールなどで行うことが多い傾向にあります。
その分、言葉を通してのお客様とのコミュニケーションが重要となってくるため、接客業や営業職などの対人関連の業務経験があれば、そのスキルを十分に活かすことができます。また、テレフォン・オペレーターなど、電話メインの業務経験がある場合は、より直感的に内容を理解し、対応することができるでしょう。

 

また現場によって英語のスキルを求められることもあるため、英会話ができる方も需要があります。
IT業界では近年、アジアやインド、欧米諸国などからの出張の来日も増えており、コミュニケーション手段として英語を好む方も少なくありません。ユーザーサポート・ヘルプデスクはそうした日本語を母語としていないユーザーの方への対応を務める場合もあり、英会話ができる方を優先的に採用している現場もあります。

ユーザーサポート・ヘルプデスクに役立つ資格は?難易度は?

もっとも実践的に使用されるものといえば、MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)の資格です。これはマイクロソフト製品の使用スキルが一定以上あることを証明するもので、IT業界に限らず、様々な職場で役立っています。難易度もスペシャリストとエキスパートの二段階に分かれており、スペシャリスト資格ならば独学でも勉強しやすく短期間で取得可能です。

 

また、さらにIT業界で活躍を目指すなら、ITILも視野に入るでしょう。こちらはITシステムを開発するよりも、作り上げたシステムをいかに運用するか、という点に主眼を置いた資格です。過去のマネジメントに成功した例を体系化したガイドラインであり、現場での需要も高まっています。取得難易度についても、もっとも簡単な入門編である「ITILファンデーション」をはじめとして段階が分かれているため、自分のレベルに合わせた受験が可能です。中長期的に見てスキルアップの良い目安になるでしょう。

ユーザーサポート・ヘルプデスク、将来の2つのキャリアパス

総じてユーザーサポート・ヘルプデスクは、トラブルシューティングが主な仕事になるという性質上、担当システムに関する様々な知識を獲得し、スキルとして身に着けるチャンスに恵まれています。このことから、主に2つのキャリアパスを描くことができるでしょう。

1つ目はユーザーサポート・ヘルプデスク職のリーダーを目指す道です。複数のシステムを担当し、理解を深めていくことで、より包括的な視点を持つことができます。リーダーの持っているノウハウはそのままチームの作業効率に直結するため、豊富な経験を積んだユーザーサポート・ヘルプデスクはリーダーとして理想的といえます。

2つ目は、社内システムエンジニアを目指す道です。システムエンジニアには、ヘルプデスクよりも専門的な知識を求められます。ユーザーサポート・ヘルプデスクは技術的なトラブルを解決する際に、システムエンジニアと関わることも多く、学べる機会が多くなります。自主的にノウハウやスキルを積み重ねていくことで、システムエンジニアへのキャリアアップも期待できます。

 

ユーザーサポート・ヘルプデスクは未経験からでも始めることができ、多彩なスキルや専門的な知識を得られる職種です。現場によってさまざまなシステムのサポートを行う可能性がありますが、最初からすべてに精通している必要はありません。多くの現場では問い合わせに対するマニュアルやノウハウが蓄積されているため、専門的な知識やスキルは、実際の業務を通じて学んでいけば問題はありません。

努力次第でのキャリアアップも見込め、人気のある職種の1つとなっているユーザーサポート・ヘルプデスク。ぜひ検討してみてください。

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