英語で面接をすると聞くと、不安になってしまうかもしれません。しかし、きちんと面接対策をしておけば英語の面接にも落ち着いて臨めます。
英語面接への対策は、なんといっても外国人が採用で重要視するポイントを押さえて自己紹介できるようになることです。日本では控えめで謙遜な態度が好まれますが、英語面接では自信を持って自分のことをアピールする姿勢が求められます。
英語面接の「自己紹介してください」では、何と言えばいい?
英語の面接では、最初に自己紹介を求める質問がよく出されます。
英語面接で自己PRを求める質問例
- Tell me about yourself.(ご自分について少し話してください)
- How would you describe yourself?(ご自身をどう表現しますか?)
- How would your boss and co-workers describe you?(あなたの上司や同僚はあなたをどう表現するでしょうか?)
- What do you see as your strengths?(あなたの強みは何ですか?)
- Why should we hire you?(どうして我々はあなたを雇わなくてはならないのでしょうか?)
これらの質問は「open-ended questions(オープン・エンディド・クエスチョンズ)」と呼ばれ、「Yes」「No」で答えられない質問を投げかけ、応募者に短いスピーチを求め、その人柄や対応力を見るものです。
「open-ended questions」に上手に答えるためには、英語で自分のキャラクターや人柄について短いスピーチができるように練習しておく必要があります。
ここでは、自分のキャラクターや人柄についてアピールするきっかけとなる短い英語の表現をご紹介します。これらの表現に続けて、自分ならではのエピソードも話せるように用意しておきましょう。
英語で「人柄・キャラクター」を伝える表現集
英語で自分の「人柄・キャラクター」を伝える表現は、同僚のキャラクターなどをほめたり伝えたりするときにも使えるポジティブな表現ばかりです。覚えておけば、いろいろな場面で活用できます。
どの表現も最初に、以下の表現をつけるとこなれた感じが加わります。
- I think that…(~と思います)
- I know that…(私は自分のことを~と思います)
- ※英語では「自分のことを理解している」という表現に「know(知る)」がよく使われます。
- I would say that…(~と言えると思います)
コミュニケーションに関する英語表現
コミュニケーション能力は、世界共通で評価されるビジネススキルです。正しくニュアンスを伝える表現をたくさん覚えておきましょう。
・コミュニケーション能力が高い
have strong communication skills
(ハブ・ストロング・コミュニケーション・スキルズ)
I have strong communication skills.(私はコミュニケーション能力が高いです)
「コミュニケーション能力」は、英語では「コミュニケーションスキル」と表現するため、「どんなスキルが高いのですか?」と具体的に質問される可能性があります。口頭でのコミュニケーションスキルは「verbal communication skill」、メールなどのコミュニケーションスキルは「written communication skill」といいます。英語では「広報」も「communication」というので気を付けましょう。
・社交的な
outgoing(アウトゴーイング)
I always try to be outgoing.(私はいつも社交的であろうと心掛けています)
「outgoing」はネイティブがよく使う「外交的・社交的」という表現で、「social」と同じような意味になります。「outgoing and social」と重ねて使うこともあります。
・細かいことは気にしない
easy-going(イージー・ゴーイング)
I'm easy-going.(私は細かいことは気にしません)
ゆったりとしていていっしょに働きやすいキャラクターは、外国人にも好かれます。もし、自分がのんびりしておおらかだと思うなら、それをアピールすることも大切です。
仕事に取り組む姿勢を表す英語表現
日本語の面接でも、仕事に取り組む姿勢や、やる気をアピールする機会は多いものです。英語でも同じようなニュアンスを伝える表現を覚えておきましょう。
・いつもモチベーションが高い
self-motivated(セルフ・モティヴェイテッド)
I'm self-motivated.(私はいつもモチベーションが高いです)
「motivate」は「モチベーションを上げる」という意味のため、面接官から「What motivates you?」と聞かれたら、「あなたのモチベーションの源は?」という意味になります。「self-motivated」だと、みずからモチベーションを上げられるという意味になります。
・一生懸命仕事する
hard-working(ハード・ワーキング)
I'm hard-working.(私は一生懸命仕事に取り組みます)
日本語でも「ハードワーカー(仕事をハードにがんばる人)」という言葉がありますが、海外でも責任ある仕事を任されて、少しがんばらなくてはいけない職場では、「私はがんばりが利きます」というアピールとして使うことができます。
・責任感を持って~する
be committed to…(ビー・コミッティド・トゥ~)
I'm committed to my work.(私は責任感を持って仕事をしています)
日本では「責任を持つ」を「be responsible for…」と習うことが多いのですが、英語でこの表現を使うと任務上責任がある、という意味になります。責任感を持って仕事をするという場合は「be committed to」を使いましょう。
・仕事が大好き
enthusiastic(エンスージアスティック)
I feel enthusiastic about my work.(私は自分の仕事が本当に好きなんです)
「enthusiastic」は大好きだ、夢中だ、絶対にやりたいというような意味を表します。似たような意味を持つ言葉に「passionate」があります。どちらも面接で使って問題のない、熱心さを表す単語です。「enthusiastic」には熱心なニュアンスがあるため、「I feel enthusiastic about this work.」といえば、「どうしてもこの仕事がしたいんです」というアピールにも使えます。
強さやタフさを表す英語表現
外国人とビジネスをするとき、自分に自信がないのは致命的ともいえます。「自分で自分のことを良いと思えないのに、なぜ他人に認めてもらえると思うのか?」という考え方があるからです。自分の強みやタフさをアピールする表現も学びましょう。
・自信がある
be proficient in…(ビー・プロフィシャント・イン~)
I'm proficient in English./I'm proficient in PowerPoint.(英語には自信があります/PowerPointのスキルには自信があります)
「自信があります」という表現には「be confident in…」がありますが、これは「self-confident(人としての自信)」の意味合いもあるため、語学スキルやPCスキルなどに自信がある場合は「be proficient in…」のほうがナチュラルです。何かのスキルに自信があるという意味で「I'm great at…」という口語表現もありますが、カジュアルな言い方ですので、面接では使わないほうがいいでしょう。
・きちんと主張ができる
assertive(アサーティヴ)
I always try to be confident and assertive.(私はいつも自信を持って言いたいことをきちんと言えるようにしています)
「confident and assertive」はセットでよく使われる表現で、「自信を持って主張する」という意味です。「assertive」との比較に持ち出される単語に「aggressive」がありますが、aggressiveは「我が強い」「自己主張が強い」など、ネイティブにとってネガティブな意味合いが強いので、間違わないようにしましょう。
切り返しの質問にも英語の答えを用意しておこう
今回ご紹介した「open-ended questions」は、応募者にたくさん話をさせることが目的です。そのため、ここでご説明したフレーズをきっかけに、さらに深掘りされて、
Why do you think so?(どうしてそう思うのですか?)
と重ねて質問をされる可能性が高いため、後に続ける英文コメントも用意しておくといいでしょう。
英語の面接では恥ずかしがらずに自己アピールを!
今回学んだ英語表現は、英語ネイティブが人柄やキャラクターを伝えるときに使う、伝わりやすくナチュラルな表現ばかりです。
外国人との面接では、自分をどんどん売り込むのは恥ずかしいことではありません。もし、その仕事に興味があるなら「やりたい」「こんなにすばらしい人材です」と熱意を伝えないとわかりません。
自己紹介では、自信を持ってしっかり自己アピールをしましょう。