やってみよう、SDGs by Adecco Group Japan SDGsリーダー 小杉山くん

最近よく耳にするSDGsという言葉。皆さんはどのくらいご存知ですか?
そもそもSDGsって何なのか、私たちにはどう関係があるのかなど、Adecco Group Japan SDGsリーダー 小杉山くんに聞いてみました。
あなたも今日から実践できるSDGs、改めて学んでみませんか?

■左:Adecco Group Japan SDGsリーダー 小杉山くん
■右:Adecco就業者のAさん

1:そもそもSDGsって、何?

最近ニュースや街の中でもよく耳にする「SDGs」って、そもそも何のことですか?

Adecco就業者Aさん

「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」とは、S=サステイナブル・D=デベロップメント・Gs=ゴールズの略称で、持続可能な開発に転換していくための目標という意味を持ちます。これは、2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連に加盟する193カ国が、2016年から2030年までの15年間で「誰ひとり取り残さない社会」を達成するために掲げた国際目標です。

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SDGsリーダー小杉山くん

比較的、最近立てられた新しい目標なんですね。

Adecco就業者Aさん

実は、SDGsの前身として2001年から2015年には「MDGs(エム・ディー・ジーズ)=ミレニアム開発目標」というものもあって、途上国などある地域に蔓延している飢餓や貧困、妊産婦の健康状態の向上、乳幼児の死亡率を下げるなどの8個の目標がありました。ただ、その取り組みを15年間行ったものの、一部の地域は良くなったけれど、一方で悪化する地域も出てくる、という繰り返しでした。
そこで、なぜそういったことが起こってしまうのかという根本的な課題を考えなくてはいけないということになり、生まれたのがSDGsでした。

SDGsの項目では、8個から17個に増え、社会のOS(基盤)である“経済”をどう機能させていくか、ということにスポットが当たっています。

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SDGsリーダー小杉山くん

なぜ、経済が重要なのですか?

Adecco就業者Aさん

例えば、コロンビアや中南米のコーヒー豆農家では、どんなに頑張って生産しても安い対価しか払われない状況がありました。コーヒー豆は貿易会社によって先進国に運ばれ、それがローストされて付加価値がどんどん足されるのに、原材料を育てる農家には非常に安い対価しか入らない。たくさん家族もいて、広大な畑を耕さないといけないのに、お金が足りない。そうすると慢性的な貧困状態が生まれます。ご飯が食べられない→飢餓になる→医療にたどりつけない→乳幼児の死亡率が高まる。さらに、子どもたちは初等教育よりも家で働かされ、一人くらいは学校に行かせたとしても、大体は男児が選ばれる。そうすると女児は教育が受けられず、ジェンダー不平等が生まれる……というように、どんどん負のスパイラルに陥ってしまいます。

まさにこれが、経済が機能していない状況であり、様々な問題が副次的に起きている(人々を取り残してきた)ということです。

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SDGsリーダー小杉山くん

私たちがおいしいコーヒーを飲んでいる裏側で、そんな問題が起こっていたなんて……。

Adecco就業者Aさん

そうですよね。だからこそSDGsでは、これまでの経済成長・経済発展の観点から抜け落ちていたこと、つまり、スポットライトが当てられてこなかった途上国などの地域や、過去の生産過程、長期的な未来の時間軸へと視野を広げた17個の目標が掲げられたわけです。自分が利益を被ったとき、その裏側にいる人々や環境の犠牲がないようにしていき、そういう視点で経済の成長・発展を評価しようということです。

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SDGsリーダー小杉山くん

2:SDGsの目標って、どんなもの?

SDGsの17個の目標って、どんなものがあるのですか?

Adecco就業者Aさん

SDGsは、「社会・環境・経済」という3つの軸で語られることがあります。分かりやすく、人間の身体で例えてみましょう。怪我で出血しているのをまず止めるのが社会・環境の軸。17項目でいうと、貧困や飢餓をなくそうという1-6、13-15番などの目標です。次に、なぜ出血したかを考えて根本的な治療を行うのが経済の軸で、7-12番などです。

つまり、私たちが過度に自分たちの利益のためだけに活動してきたことによって、環境が破壊され、社会にも悪影響を及ぼしてしまっているため、経済の軸で立て直しながら、表面的に起きている問題にもすぐに対処していく、ということです。

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SDGsリーダー小杉山くん

なるほど!私たちが生活するうえでは、自分たちの活動や営みだけでなく、地球全体の環境や世界各地の経済状況まで考えてみる必要があるということですね。
とは言っても、具体的にどう考えればよいのでしょうか?

Adecco就業者Aさん

やはり想像しづらいですよね。でも、何かを買うとき、何かをするとき、いったん立ち止まり、その行動がもたらす影響を大きな視野でとらえる習慣を持つことは、とても大事なことだと思います。

例えば、スーパーやコンビニに並ぶ牛乳パックを、手前からではなく、消費期限が1日でも長いものを奥から出して買うとします。これはフードロスにつながり、もったいないですよね。そこからさらに視野を広げると、フードロスによって生み出される生ゴミは、メタンガスという二酸化炭素の25倍もの温室効果のあるガスになって環境にも負荷を掛けているんです。そうやって広い視野と長い時間軸で見ると、一人が生み出す影響って大きいですよね。手前の商品から取るというのは、小さなアクションかもしれないですが、それがのちに大きなインパクトをもたらすということが言えると思います。

Adecco Group Japan
SDGsリーダー小杉山くん

……耳が痛いです。今日明日ですぐに目に見えるものではないけれど、明らかに私の日々の選択や行動が、見えない好影響を与えているということですね。そう考えると、SDGsを自分ごと化できそうです!

Adecco就業者Aさん

そう感じていただけたのなら、うれしい限りです。自分がSDGsを起こすことによって生まれる「見えない好影響」と「見える好影響」を両方考えていく、ということが必要です。私はSDGsの究極の理想というのは、誰かが利益を受けたときに、誰も損をしてない社会をつくろう、ということだと思っています。もっとフランクにいうと、自分がハッピーなときに周りもみんなハッピー、ということですね。

Adecco Group Japan
SDGsリーダー小杉山くん

3:Adecco Group Japanは、なぜSDGsに取り組んでいるの?

どうしてAdecco Group Japanは、SDGsに取り組んでいるのですか?

Adecco就業者Aさん

Adecco Groupは、SDGsの考えに賛同しています。Adecco Group Japanでは、「人財躍動化を通じて、社会を変える。」というビジョンを掲げていますが、SDGsの重点的な取り組みにある、「8. 働きがいも経済成長も」は、「なぜ働いていますか?」という問いに対して、”働かなくてはいけない”から”働きたい”に変わっていく、ということがことが、まさにこのビジョンを実現するものだと考えています。派遣社員の皆さん一人ひとりに、実現したいと思う“ビジョン”があり、それを実現・実感する手段として仕事がある、という風になっていくと、やりがいが生まれ、躍動し、社会が変わっていくのではないかと思っています。

Adecco Group Japan
SDGsリーダー小杉山くん

私たちが“どう働くか”ということも、SDGsにつながっているんですね!

Adecco就業者Aさん

4:Adecco Group Japanは、どんな取り組みをしているの?

Adecco Group Japanは、具体的にどんなSDGsに取り組んでいるのですか?

Adecco就業者Aさん

先ほどお伝えした「8. 働きがいも経済成長も」を実現するために必要なことは、ビジョンを見つけ、ビジョンを実現するためのスキルや、スキルを獲得していくための教育です。つまり、「4.質の高い教育をみんなに」という項目にあたります。そのために、まず私たちは登録者の皆さんに、ビジョンややりがいを感じることについて伺っています。これは、登録者一人ひとりが働きがいを感じて、自分らしく働くことを実現していただくためであり、ビジョンを元にした教育機会のご提供やお仕事紹介を行うためのものです。皆さんのビジョンについて会話をすること、それがまさにSDGsなのです。 ビジョンをヒアリングされる皆さんにとっては、回答が難しい場合があるかもしれませんが、時々立ち止まってご自身のビジョンについて考えていただくことが、SDGsに直結しているのです。

また、もう一つの軸が、企業における「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」です。多様な人財がより自分らしく働けるように、変化の絶えない社会においてキャッチアップが求められる今、私たちとしてはHRソリューション(組織・人事の課題解決)や、DX(デジタルトランスフォーメーション/デジタル技術を活用した企業変革)などのコンサルティングを企業に提供することによって、皆さんが働きやすい適所=職場を増やしていこうとしています。

Adecco Group Japan
SDGsリーダー小杉山くん

今回のお話を通じて、SDGsが他人事ではないことが実感できました。私も今日から日々の生活の中で小さなアクションを起こしたり、自分自身のビジョンにも向き合っていこうと思います!

Adecco就業者Aさん

監修者Profile

小杉山 浩太朗
Adecco Group Japan Head of SDGs, Japan

ニューヨーク大学(NYU)在学中に、「ダイバーシティ&インクルージョン」が持つ国際問題解決への可能性に着目し、学外でも国連本部での様々な取り組みに参画。グローバル化の中における新しい生き方(IKIGAI/SDGs)や教育、ユースのあり方などに関して各国で講演。2020年7月より現職。  

【Adecco Group JapanのSDGsへの取り組み】


Adecco GroupはSDGsの考えに賛同し、また、Adecco Group Japanは「人財躍動化を通じて、社会を変える。」というビジョンを掲げています。このビジョンを実現するには、SDGsの重点的な取り組みの一つである「8. 働きがいも経済成長も」が欠かせません。派遣社員の皆さま一人ひとりが実現したいビジョンややりがいを見つけることで、仕事に対する意識が”働かなくてはいけない”から”働きたい”に変わっていく。そこから社会が変わっていくのではないかと考えています。

そのために必要な対話やスキル獲得に向けた教育の提供(「4.質の高い教育をみんなに」)、多様な人財がより自分らしく働くための企業へのHRソリューション(組織・人事の課題解決)や、DX(デジタルトランスフォーメーション/デジタル技術を活用した企業変革)などのコンサルティング提供(「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」)に取り組み、派遣社員の皆さま一人ひとりが働きやすい適所=職場を増やしていこうとしています。

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