【空気が読めない人必見】機転が利くコミュニケーション術とは

間が悪い、場が読めない、カンが悪い……。知らず知らずのうちに「空気が読めない人」になっていませんか?今回は、空気が読める人になるためのコミュニケーション術をご紹介します。

あなたは空気を読めていますか?

下の10項目の中に思いあたるものがあるなら、要注意。これらを直すことが空気を読める人になるための第一歩です。

1同じ内容をしつこく繰り返す
同じ話を繰り返されると、人は嫌な気持ちになるものです。話し手は自己満足を得られても、聞き手への効果は薄れるばかりです。
2「もう」と「まだ」が口グセ
「もうやめましょう」「まだできないのですか」など、「もう」と「まだ」は相手を拒絶するムードが伝わる言葉。日常会話で安易に使うのは避けたい言葉です。
3他人の話に聞く耳をもたない
人からアドバイスをされても、頑なに自分の意見に固執し、絶対に聞き入れない。そのような人に、もっと話したいという思いは持ちにくいものです。
4謝る理由があっても謝らない
心の中には「悪かった」の気持ちがあっても、相手の反応が怖くて謝れない。しかし、それが相手の怒りをさらに大きくしてしまいます。
5叱ることと怒ることがごちゃごちゃ
叱ることと怒ることを一緒にした話し方だと、相手に叱る理由が伝わらず、「あの人はヒステリックでこわい」という印象を与えるだけになります。
6強い相手に弱く、弱い相手に強い
強い相手には卑屈、弱い相手には高慢。そんな話し方をする人は、人間関係をすぐに力関係で測定する習慣をもつ人。これでは良い人間関係は築けません。
7身内の自慢話専門
家族や親戚や友人知人の自慢話に終始するのは、自分自身がないことの裏返し。聞かされる周りの人々は感心するどころか、呆れてしまいます。
8笑いでごまかす
仕事の場で意見を求められても自分の意見が浮かばないとき、笑いでごまかすことはありませんか?笑いでごまかす話し方は、人に不快感をもたらします。
9仲間の秘密や弱みを吹聴する
「彼女はいい人だけど、過去にはこんなことが……」などと、同情を込めた口調で話しながら、仲間の秘密や弱みを吹聴。それは、場の空気を乱す振る舞いです。
10話題はTVや週刊誌のスキャンダルのみ
TVや週刊誌のスキャンダルを話題にしてのおしゃべりは、会話ではなく単なる雑談。底の浅い話ばかりでは品格のない人と思われてしまいます。

心地よい空気を作るコミュニケーション

method1「失礼しました」「ごめんなさい」「恐れ入ります」など、一言のリアクションを怠らない

挨拶ひとつにしても、「ありがとうございました」と言われたら、「どういたしまして」「ご丁寧に恐れ入ります」などと、感謝のリアクションを言葉にする。こうしたリアクションは、相手の立場や心境に配慮する物言いや態度を示し、その場を心地よい空気にします。しかしながら、多くの人は「いえ、いえ」などと言葉を濁しがち。リアクションを軽視すると、肝心なときに「失礼しました」「ごめんなさい」の一言がさっと出てこなくなります。日頃から、会話のなかで一言のリアクションを添えるよう心がけましょう。

method2「知らない」「分からない」と答えられる

自分が「知らない」「分からない」と答えるのは、自分の知識や能力が不足していることを証明するようで体裁が悪いし恥ずかしい。そう思っていませんか?しかし、「難しいテーマですね。ちょっと分からないのですが」「申し訳ございません。勉強不足で、存じません」と答えたほうが、その場の空気は和やかに。その素直さに、相手は、思わず自分が知っていることや分かっていることを教えたくなるものです。知ったかぶりは損。「知らない」「分からない」と素直に答えることによって、知識の間口は必ず広がります。

method3自分の弱点をさらりと言える

仕事の場で弱点を見せたり言ったりすると、低く見られてしまうかもしれない。それが怖くて見栄を張ったり、自分を大きく見せたり、ごまかしたりウソをついたり……。これでは、職場の人たちと健全な関係は築けません。一方、弱点を隠さない話し方は、聞き手をホッとさせ、相手の心を自然に開かせるパワーがあります。弱点は誰にでもあるもの。他人と比較をして自分の弱点を卑下したりしないことが大切です。

豊かな人間関係を育むコミュニケーション

method4自分の話したことを記憶している

自分が話した内容をすべて記憶していることは困難です。ただ、真剣な場面で責任を持たなければならない一言を発したら、それは記憶する必要があります。自分が話したことを記憶していると、「先週お話ししたこと、謝ります。事情を聞いたら、私の見方が間違っていたことが分かりました」「あの一言はこういう意味を込めて言ったのです。言葉が足りなくて申し訳ございませんでした」などと自分のミスに責任が取れます。自分が話したことに責任を持つ。そこに人との信頼関係が育まれます。

method5相手が話したことを記憶している

「この間、○○を探しているとおっしゃっていましたよね。それなら○○に……」などと、相手の話したことを記憶しておいて、後日サラリと反応を返す。すると相手は、「あの時、ちゃんと自分の話を聞いてくれていたんだ」と感じます。そして信頼感が高まり、もっと話したいと思います。相手が話したことを記憶する人は、相手の心をつかむことができ、仕事の場面でも大きな力を発揮することができます。

method6困った時は他人の力を借りる

他人の力を借りることを、他人への甘えと考えていませんか?しかし、誰しも仕事で成長するには自分の意志の他にたくさんの誰かが必要です。他者なしで成長しようとしても不可能なのです。「この仕事を手伝っていただけますか」「○○さんのお知恵を拝借したいのですが」と他人の力を借りることは依存ではありません。多くの仕事は自分一人ではできないもの。助けを求める相手の存在に感謝し、自分も相手にとってそうありたいと願う。そこから豊かな人間関係が生まれます。

自分の個性を伸ばすコミュニケーション

method7「私はこう思う」と一人称単数で話す

日本の社会ではズバッと直言するよりも、婉曲に話すほうが好まれます。その結果、表現は曖昧になってしまい、主語を一人称単数で話すべきところを複数にして話す間違いを犯してしまいます。主語を一人称単数にして「私はこう思う」「こう感じる」と率直に話すと、自分の主張や思いを潔く伝えることができます。そのためには、会話の中で自分を訓練していく必要があります。最初はつたなくても、話そうと努力するプロセスが、自分の話し方を磨いてくれます。

method8常套句を使わず自分の言葉で話す

型にはまった表現や決まりきった話し方、平凡な内容。そればかりだと、話している相手にも「私とは社交辞令程度の関係なのかな」と思われてしまいがち。自分の良さは+αの言葉を加えて表現したいものです。例えば、一緒に仕事をした人に対して、最後に「お疲れ様でした」と型通りの挨拶をするだけでなく、「今度は○○の仕事ができるといいですね」などと付け加えれば、「次はこうしましょうか」と会話が広がるかもしれません。主義主張を持ち、主体の立場から主観を語ろうとすれば、自ずと型通りの表現だけでは収まらなくなってくるはずです。

method9機転の利いた話し方をする

機転が利く人は、その場の雰囲気に敏感に反応します。時には見て見ぬふりをしたり、聞こえていても聞こえないふりをしたり。表現も多様性に富み、臨機応変に会話を楽しむ。本音を少し、建て前も少し。機転が利く人と会話をしたあとは、喜びで気持ちが弾み、また同じ時間と空間を一緒に過ごしたいと感じるものです。しかし、このような達人にすぐにはなれません。たくさんの人と会話をして意見をぶつけ合い、その中で機転の利いた話し方”を学んでいきましょう。また、機転が利く人物が登場する映画の台詞も参考にするとよいでしょう。

Profile

監修:八坂裕子さん

詩人。東京生まれ。詩集、小説、エッセイなどの文筆活動で活躍。著書に「頭のいい女、悪い女の話し方」(PHP文庫)、「空気が読める人の話し方 読めない人の話し方」(ワック)、「『源氏物語』禁断の恋に苦しむ女たち」(PHP研究所)、「幸運の99%は話し方できまる!」(集英社文庫)など多数。

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