オフィスの湿気対策で不快な梅雨の時期を乗り切ろう

高い気温や湿度に加え、雨で交通ダイヤが乱れたり、服や靴が濡れたり何かと不快な梅雨の時期。ただ通勤するだけでも、体力や気力が奪われてしまうことも少なくありません。
そんな梅雨の不快さを少しでもやわらげて、元気に乗り切っていくためにはどのような対策をすれば良いのでしょうか。

梅雨の時期のオフィスで困ること

梅雨の時期、オフィスではどのようなことに困ってしまうのでしょうか。まずは、梅雨のオフィスで代表的な困り事について見ていきましょう。

濡れた靴や服が不快

梅雨時期を不快にする第一の原因が雨です。雨が降れば、いくら傘を差していても服が濡れてしまうことは避けられませんし、靴にいたっては上から降る雨と、下に溜まった水溜まりの両方からダメージを受けます。
通勤時に服や靴が濡れても、湿気の多い梅雨の時期はなかなか乾かず、不快な状態で仕事をしなければならないケースも少なくありません。

湿度が高い、暑い

ぐずついた天気で湿度が上がったり、夏を前に気温が上昇したりするのもストレスの原因となります。出勤前に湿気で髪型が決まらなかったり、暑くて汗をかいたり、そういった小さなストレスの積み重ねでイライラが募れば、仕事の能率が落ちてしまうこともあるかもしれません。
また、夏の初めでもある梅雨は、まだ体が暑さに慣れておらず、体温調節機能がうまく働かずに体調を崩してしまうことがあります。

OA機器の調子が悪い

仕事をする上で、パソコンやコピー機などのOA機器は必須であり、そのパフォーマンスの高さが仕事のしやすさを左右するといっても過言ではありません。
OA機器は、基本的に高温多湿の環境がNGです。湿度が高すぎたり、温度が高すぎたりしてしまうと、トラブルを起こすことがあります。

オフィスの湿度は何%が最適?

梅雨の時期は湿度が上がり、体感温度や不快指数が上昇しやすいもの。では、オフィス内の湿度は何%が最適なのでしょうか。

オフィスの湿度は40~60%に

早稲田大学理工学総合研究センター客員研究員の堤仁美氏の実験によると、湿度が高いと、仕事の生産性を下げてしまうという結果が出ています。湿度が70%を超えると、汗が出にくく体に熱がこもりやすくなってしまい、不快感を覚えることになるそうです。さらに、湿度が高いと疲れを感じやすくなるとか。反対に湿度が35%を下回ると、乾燥による不快感を覚えるとのこと。
実験では、夏は比較的湿度が低いほうが、冬は湿度が高いほうがパフォーマンスは良いという結果が出ています。湿度は生産性や作業効率に関係しているようです。

快適な環境を用意し、仕事の生産性を上げるには、オフィス内の湿度を40~60%前後に維持しておくことが大切です。しかし、梅雨時などでは80%を超えることも少なくなく、正しい対策をしていないオフィスでは、生産性を大きく下げる危険性があるのです。

事務所衛生基準規則に則って、会社に対策してもらう方法も

厚生労働省が定めた「事務所衛生基準規則」に、オフィスの湿度に関する項目があります。それによると、「空気調和設備を設けている事業者は、室温17℃以上28℃以下、および相対湿度40%以上70%以下になるように努めなければならない」とされています。この数値を基準に、会社に対策をお願いしてみるのもいいかもしれません。

オフィス内の環境を整えるためには、社員一人ひとりの行動や心掛けも大切です。オフィス内の湿度や温度を定期的に確認し、正しい設定をしている方は多くないはず。まずは温度計や湿度計などを用意し、それを定期的に見て、数値に応じて空調を調整する作業を定着させると良いでしょう。また、加湿器や除湿器を使うのも効果的です。

オフィス内での濡れた傘や靴の対処

梅雨の時期、オフィス全体の快適さを向上させるための対策について見てきましたが、ここからは個人でできる対策についてご紹介します。

 

濡れた傘をくるくる・トントンするのはNG

通勤途中で傘を使った場合、オフィス到着後の傘の扱いには十分注意しましょう。不快な梅雨の時期、お気に入りの傘をきれいに長く使いたいですよね。
傘を使った後にやりがちですが、水を切るために濡れた傘をくるくると振ったり、地面にトントンしたりするのはNG。どちらも、布や骨を傷める可能性があり、傘が壊れる原因になってしまいます。
かといって、オフィス内で傘を大きく広げて干すことも良くありません。通路を狭めますし、見た目にも美しいものではありませんから、マナーを疑われてしまう場合もあるでしょう。その水気が原因で、オフィス内の湿度が上昇する可能性もあります。

傘の水切りは、何度か開いて閉じてという動作を繰り返してください。また、オフィス内に濡れた傘を持ち込む場合は、吸水ケースを利用するなどして、丁寧な対応をするように心掛けましょう。なお、家に帰ってから、傘を広げて陰干しすることもお忘れなく!

靴は素早く乾かす工夫を!

雨が降ると靴が濡れることは避けられません。不快感を回避するには、レインシューズとオフィスシューズを別に用意して、履き替えることをおすすめします。最近では、フォーマルに合わせても違和感のないレインシューズがたくさん出ていますので、検討してみてはいかがでしょうか。

また、急な雨などで靴が濡れた場合は、靴の寿命を延ばすためにも、しっかり乾かしてください。靴の表面の水分を拭いて、中に新聞紙やキッチンペーパーといった吸水性の高い紙を入れておくと、素早く乾かすことができます。床と濡れた靴底がくっついていると乾きにくいので、台を使ってできるだけ地面から離して乾かしましょう。つま先を少し浮かせるだけでも、乾く速度が違います。

間違っても、ドライヤーで一気に乾かしてはいけません。特に革靴の場合、急激な乾燥や熱は、シミや型崩れの原因になってしまいます。どうしてもというときは、温風ではなく冷風をあててください。

梅雨の時期は体調不良や精神的な不調を起こしがち?

梅雨の時期は靴や服が濡れたり、雨具を持ち歩かなければなかったりと、面倒なことが多く憂鬱ですが、体調不良や精神的な不調を訴える人も少なくありません。原因と対処法についてご紹介します。

 

梅雨の時期に体調が悪くなったりイライラしたりする理由

梅雨の時期は天気が悪い日が続き、日光にあたる時間が少なくなります。その一方で、日が沈むまでの時間が長くなって夜の時間が短くなるため、睡眠不足に陥りやすい傾向もあります。そうなると、自律神経が乱れ、疲労や頭痛などの体調不良を感じたり、落ち込んだりイライラしたりといった精神的な不調を感じやすくなります。さらに、梅雨は外の気温と室内の気温差が生じやすい季節でもあり、寒暖差が体の負担になるケースもあるでしょう。
雨で室内に閉じこもりがちになり、運動不足で新陳代謝が落ちたり血行が悪くなったりすることも、体調不良の原因となります。

梅雨の時期にイライラしないための対処法

毎日降る雨に加え、体調や心に不調を感じる要因がたくさんある梅雨。そんな梅雨の時期を、気持ち良く乗り越えるための対処法をご紹介しましょう。

規則正しい生活
体調管理には、規則正しい生活をするのが第一です。雨で室内に閉じこもったり、日が長くなって夜更かししたりしがちですが、まずは適度な運動を心掛け、たっぷり睡眠をとりましょう。時には落ち着いて深呼吸をするのも良いですね。心を落ち着かせることで、イライラやストレスを軽減させることができるはずです。
軽い運動
オフィスにいるときも座りっぱなしにならないように、意識して席を立つようにしましょう。なるべく移動には階段を利用し、休憩のときは軽いストレッチを行うのも効果的です。
明るい色の服やメイク
普段より明るい色の衣服やメイクを選び、視覚から気分を上げていくのも効果的です。赤やオレンジといった明るい色は、交感神経を刺激して活力を与える効果があるとされています。

対策方法を知って憂鬱になりやすい梅雨を乗り切ろう

日本にいる以上、梅雨の時期は避けて通れません。
梅雨の時期は通勤が面倒になったり、体調や心に不調をきたしたりしがちな時期です。今回ご紹介したような対処法をしっかり実践して、少しでも快適に過ごせるようにしてください。

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