ビジネスの世界はもちろん、プライベートな時間であっても、私たちは多くの人と交流して生きています。そうした中で、自分が望む結果や評価を手に入れるためには、自分自身をより理解し、周囲に伝えていく「セルフプロデュース」が必要不可欠です。
今回は、セルフプロデュースの概要からメリット、実践方法まで、詳しく解説していきます。
セルフプロデュースとは?
セルフプロデュースとは、「自己演出」や「セルフブランディング」とも呼ばれ、自分が持っている個性や強みを分析し、それらを戦略的にアピールしていくことです。
例えば、「仕事ができるスマートな人になりたい」「明るく周囲から愛される人になりたい」といった「なりたい自分」を具体的にイメージします。それに対して、足りない部分や活かせる能力を分析し、理想の自分へ近づけるように努力します。
大切なのは、必要以上に自分を良く見せたり、個性を隠そうとしたりしないこと。目指すべき指標があるのは良いことですが、自分本来の強みを出せなくなってしまっては元も子もありません。自分と他人は別であり、別の魅力があるということを念頭に置いて、セルフプロデュースの方法を考えましょう。
セルフプロデュースのメリット
セルフプロデュースを行うことによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的なメリットを見ていきましょう。
自分を客観視できる
セルフプロデュースを行う過程では、自分自身をしっかり理解しなければなりません。自分の強みや特徴を明らかにしていくことで、自分本来の魅力や、目標に対して足りない要素が客観視できます。それだけで、理想の自分に近づくためのヒントが得られるでしょう。
また、自分を客観視することで、誤解からミスしたり、コミュニケーションで齟齬が生じたりすることを減らせます。人から何か言われたり、失敗して落ち込んだりしたときも、自分以外の視点で見ることで、「傷つける意図はなかったかもしれない」「次はここに注意すればいい」などと、気付くことができるでしょう。
自分に自信が持てる
自分の欠点ばかりに注目し、「どうせ自分は失敗する」「間違ったら嫌だから行動しない」などと考えてしまう人もいるでしょう。セルフプロデュースで自分の長所や魅力が発見できれば、自分に自信が持てるようになります。人と比べずに、自分には自分の良い部分があることを認めて行動することで、周囲からの信頼にもつながるでしょう。
選ばれる人になる
自分にしかない強みをしっかりとアピールできれば、選ばれる自分になることができます。
「誰でもいいからお願い」されるような仕事や頼みというのは、たとえ成果を出したとしても評価されにくく、自信につなげられません。セルフプロデュースで自分の長所や魅力を発信することで、「この仕事は◯◯さんにお願いしたい」「これなら◯◯さんが得意なはず」というように、自分自身を認めて選んでもらえるようになるでしょう。
セルフプロデュースの方法
セルフプロデュースの概要、メリットについて紹介してきました。では、実際にセルフプロデュースを行うには、どのようにすれば良いのでしょうか。ここからは、セルフプロデュースの方法についてご紹介します。
自分について書き出す
セルフプロデュースの第一段階は、自分自身への理解を深めるところから始まります。得意なことや好きなこと、ほめられたことといったポジティブな面と、不得意なことや嫌いなことといったネガティブな面を、思いつく限りノートなどに書き出しましょう。自分だけで作業が進みにくい場合は、友人や家族などの第三者から意見をもらうのも良いかもしれません。
強みを強みとして自覚し、同時に弱いところもしっかりと把握しておくことが、セルフプロデュースには必要不可欠です。
理想の自分を書き出す
次に、なりたい自分について、周囲からどう見られたいか、どんな姿が理想なのか書き出しましょう。ここで重要なのは、できるだけ詳しく書き出すことです。
仕事ができるようになりたいのであれば、仕事ができるとはどういう状態なのかも挙げてください。知識がたくさんある、タスク管理が完璧、状況判断ができるなど、しっかり時間を取って、具体的にしていきましょう。
理想の自分になるために何をすべきか書き出す
自分の強みと弱み、なりたい自分について理解できたら、今度は理想の自分になるために伸ばすべき部分や克服すべきことなど、必要な行動は何なのか書き出していきます。
行うべきアクションが具体的であればあるほど、セルフプロデュースのゴールを早めることができるでしょう。ここでは、背伸びしたり見栄を張ったりせずに、真摯に自分に必要な要素を見定めることが大切です。
いつするか書き出す
とるべきアクションがわかっても、実際に行動に移さなければ意味がありません。次に、それらのアクションをいつするのか、いつまでにするのかも明確にします。
スケジュールを立てないと、行動がズルズルと後回しになってしまい、思いどおりに成長していくことができません。いつかやる、そのうちやるではなく、いつまでにやるか明確にすることも、セルフプロデュースのために必要です。
アクションのために必要なことを準備する
やるべきアクションや時期が決まれば、それに必要なものや要素がないかも考えましょう。効率良く勉強するためにタブレットを用意する、部屋にワークスペースを作るなど、アクションをスムーズにするために必要なことを準備します。
ここまでできれば、あとは自分の理想に対して、真摯に努力を重ねていくだけです。
セルフプロデュースで理想の自分を手に入れよう
セルフプロデュースの概要からメリット、その方法について解説してきました。
最初は、理想の姿と今の自分の違いに不安を感じたり、思いどおりに成長を実感できずにもどかしく思ったりするシーンもあるかもしれません。しかし、それらを乗り越えた先には、輝ける未来が待っているはずです。
セルフプロデュースを活用して、理想の自分に近づいていきましょう。