自分で選んだ妊娠、出産、仕事だとしても、小さいうちから保育園に預けることや、独身時代のように仕事に専念できないことをもどかしく思う瞬間が働くママにはあるのではないでしょうか。
多くの悩みを持ちながら、子育ても仕事もがんばるママのために、覚えておきたい5つの心得と、働くママのメリット、疲れたときに考えたいことなどをご紹介します。
働くママが意識しておきたいこと
いきいきと働くママの背中を見て育った子供は、いつかきっとその姿に誇りを持ち、応援してくれるはずです。それでも、まだ子供が小さいうちは、迷ったり悩んだりすることもあるでしょう。
つらくなったときやこれから働きたいと考えているママが意識しておきたいことをご紹介します。
1 仕事と家庭のメリハリをつける
仕事中に子供が泣いていないか気にしたり、いっしょにいられないことを申し訳なく思ったり、自宅に戻ってから仕事のことを考えてしまったりすることもあると思います。
しかし、こうした仕事と家庭の境界線を曖昧にしてしまうことは、自分を苦しくするだけです。思い切って、出勤したら仕事のことだけ、退社したら家庭のことだけを考えましょう。ママと離れたくなくて大泣きした子供も、登園すればいずれ泣き止んで子供の世界を楽しんでいるもの。ママもスイッチを切り替えて、そのときやるべきことに集中しましょう。
2 無理しない、がんばりすぎない
朝早く起きて身支度を整えて、夫と子供を起こして朝食を食べさせたら、保育園や学校に送り出してから仕事へ。限られた時間内に仕事を終わらせたら急いでお迎えに行き、帰宅したら洗濯をしながら夕飯を作り、子供をお風呂に入れて寝かしつけ…。最低限のことだけこなしても、息つく暇もないのではないでしょうか。
仕事も家庭もどちらも完璧にこなそうとすると、いつかパンクしてしまうかもしれません。明日に回せるものは回して、手を抜けるところは抜きましょう。無理せずがんばりすぎず、自分を甘やかすことも大切です。
3 短くても自分の時間を作る
仕事、家庭、育児を必死でこなしていると、つい自分の時間が後回しになりがちですが、自分の時間を持つことは、がんばるための英気を養うためにもとても大切です。通勤電車の中で読書をしたり、子供が寝た後にお気に入りのドラマを観たり、休日に友達と会ったり、短くても自分の時間を作るようにしましょう。
そうはいっても、働くママは周囲の協力なくして自分の時間を作ることは難しいもの。家事や育児はママの仕事と決まっているわけではありませんから、積極的に周囲を頼りましょう。身近な人を頼れないときには、一時保育を実施している自治体もありますので、公的なサービスを利用するという手もあります。
4 家族で家事や育児の分担をする
「家事や育児は夫婦で分担するのが当たり前」という風潮が広まりつつありますが、家庭を守るのは女性の仕事という考え方が残っているのも事実です。しかし、共働きだからこそ、仕事の大変さを理解し合いながら協力することができるはず。手助けしたい気持ちはあるけど、何をしたらよいのかわからないという男性も多いので、具体的に何をしてもらえたら楽になるのかを夫婦で話し合い、家事を分担するとよいでしょう。
5 家族の時間を作る
共働きの場合、どうしても家族みんなで過ごす時間が制限されてしまいます。自分の時間と同じくらい、家族の時間を切望している働くママは多いのではないでしょうか。休みが合わずにいっしょに出掛ける時間がないという場合も、自宅でいっしょに過ごすのも立派な家族の時間です。特別なことをしなくても、いっしょに食事をしたり会話を楽しんだりする時間を意識的に作るように心掛けましょう。子供の話を聞くことで、両親が自分に関心を持ってくれているという安心感と自己肯定感を高めます。どれだけ忙しくても、親子のコミュニケーションは大切にしたいですね。
「働くママ」でいることのメリット
ママが働いていると、子供に寂しい思いをさせているなど、否定的な見方をされることも多いですが、一人の女性としても、子を持つ親としても、多くのメリットがあります。
収入が増えるので生活が楽になる
夫婦で働くことで家庭の収入源が2つになるので、当然ながら家計が楽になります。平日はなかなか時間が取れなくても、週末に外食をしたり、レジャーに出掛けたりといった過ごし方もできるでしょう。
社会的なつながりを持ち、自己肯定感が満たされる
ママになって仕事を辞めた途端、社会との接点が断たれたと感じる人は少なくありません。それまで、第一線で働いていた場合はなおさらでしょう。働き続けることで、妻でもなくママでもなく、一人の女性として社会との関係を保つことができますので、家庭という限られた関係性の中では揺らぎがちな、自己肯定感も高まります。
子供との時間をより大切にできる
仕事をしているとどうしても子供と過ごす時間が少なくなりますが、少ない時間だからこそ、より大切に過ごそうという意識が働くのではないでしょうか。重要なのは、一緒に過ごす時間の「長さ」ではなく「質」だと言われています。たくさんの愛情をそそいで、日頃いっしょにいる時間が少ない分を補いましょう。
働くママが疲れたときにチェックしたいこと
毎日がんばっていると、「働くママ」でいることに疲れてしまうことがあるかもしれません。そんなとき、自分を苦しめているのは、自分の思考ということもあります。「疲れたな…」と感じたときに、気持ちをリセットするためにも、自分の意識を以下のような項目で再確認してみてはいかがでしょうか。
完璧主義になってないか
手を抜いてもよいと思っていても、気が付けば完璧を求めてしまっていることがあるかもしれません。社会人として、妻として、母として、自分が作り上げた理想と現実のギャップを感じて、しんどくなってしまう場合もあるでしょう。がんばっていることは自分自身が一番よくわかっていますよね。完璧じゃなくてよいという意識付けを繰り返すとともに、自分を肯定してあげることが大切です。
働いている意味を再確認する
働くママに限らず、何のためにがんばっているのかという目的を見失っていると、がんばろうという気持ちは薄れていくものです。子供の学費のため、家族の生活費のため、豊かな生活を送るためなど、理由はさまざまでしょう。働いているのは、大切な家族との生活のためであることを再確認することで、明日もがんばろうという気持ちになれるのではないでしょうか。
不安や不満の原因を考える
今、感じている疲れの原因を考えてみましょう。肉体的な疲れなのか、精神的な疲れなのかによって、不安や不満の内容も違うはずです。体が疲れているのであれば、有給を取得したり休みの日に子供を預けたりして、しっかりと体を休めましょう。精神的な疲れの原因が、職場でのトラブルなのか、将来への不安なのか、自分の時間がないことへのストレスなのかによっても対処法は変わります。忙しいときこそ、自分のことをしっかりとケアしてあげることが大切です。
「働くママ」という道を選んだ自分に自信を持とう
仕事と家庭との両立は簡単なことではないでしょう。しかし、働くママにしか得られない充実感や、子供との関わり方もあるはずです。つらいときや悩んだときに自分を追い込み過ぎないようにするためにも、「働くママ」という道を選んだ自分に自信を持って過ごしてくださいね。