育児や介護などの理由で一度仕事を離れ、一段落してから復帰したいと考えたときに、ブランクが気になるという人もいるはず。また、ブランクがあっても、スムーズに仕事に復帰するためには、どのようなことを実践すれば良いのでしょうか。
ここでは、ブランクがある人の仕事復帰について、ブランクの不安を解消する方法や、派遣という働き方をおすすめする理由などをご紹介します。
ブランクがあると仕事復帰に影響はある?
多くの人が不安に感じているように、ブランクは採用にまったく影響がないわけではありません。ブランクの理由や期間にもよりますが、ブランクがある人は「本当に労働意欲があるのか」と採用側に思われてしまいがちです。特に、「育児や介護などの理由もなく前職を辞めてしまった」「ブランク中はスキルアップの勉強や仕事探しをせず、なんとなく過ごしていた」などの理由だと、復帰も不利になってしまいます。
「資格の勉強をしていた」「フリーランスとして働いていた」「実家で親の介護をしていた」といった理由があれば、そこまでブランクも気にしなくていいでしょう。まずはブランクの理由や、ブランク中の前向きな過ごし方を採用担当者へ伝えることが大切です。人手不足という背景もあり、採用基準を低く設定している企業も少なくありません。
また、ブランクがある人は、「即戦力となるスキルがあるのか、仕事の勘がにぶっていないか」ということも重視されがちです。特に、エンジニアのような専門的な技術が求められる仕事や、デザイナーなどの技術進歩が早い職種の場合、スキルの遅れは懸念されやすいでしょう。休職中もスキルのアップデートが求められます。
高い専門性の必要がない仕事であったり、スキルのアップデートができている人であったりすれば、ブランクがあっても復帰はしやすいといえます。
ブランクの不安をなくすためにしておくこと
ここからは、ブランクから仕事へ復帰するにあたって、「採用してもらえるか」「入社後はきちんと仕事を続けられるか」という不安をなくすために、しておくとよいことを紹介します。
ブランク前の経験や実績をまとめておく
ブランク前の仕事での経験や実績を洗い出し、わかりやすくまとめてみましょう。使えるソフトやツール、担当してきた業務の詳細なども整理することで、自分の対応できる仕事や現在のスキルを伝えやすくなります。
何ができて、何ができないのかを明確にすることで、復帰にあたって必要なスキルのアップデートも見えてくるはずです。
育児や家事の不安要素をなくしておく
ブランクの理由が出産や育児の場合、子供の預け先や家事の役割分担を決めておくことも大切です。仕事と家庭の両立を無理なく続けるためにも、家庭の不安要素はなくしておきましょう。
復帰後、仕事が軌道にのれば、残業や出張をしなければならないこともあります。そういったときの家事分担や子供の預け先の確保をしておかないと、家庭に支障が出る可能性があります。万が一のことを想定して、周囲に頼める人やサービスがないか、確認しておきましょう。
仕事に復帰すると、どうしても子供とコミュニケーションをとる時間は限られてきます。家事に関しても、毎日夫婦で協力してこなす必要があります。家庭の時間やプライベートの時間を確保するためにも、効率的に家事を済ませるテクニックを実践したり、家事代行サービスを活用したりするなど、工夫できる点を探してみましょう。
スキルアップのための勉強をしておく
業務の簡素化・効率化のためのシステムやツールは、日々進化しています。また、それに応じて、必要なスキルも変わってくるものです。前職と同じ業種に復帰したとしても、ブランクの期間が延びるほど、こうしたシステムの使い方を覚えるのに時間がかかったり、必要なスキルが足りなかったりして苦労してしまいがちです。
今までの知識やスキルでは応用が利かずに、戸惑ってしまうことのないよう、あらかじめ必要なスキルの勉強をしたり、最新のPCツールについて学んだりしておくことも大切です。仕事復帰に向けて、資格を取得したという人も珍しくありません。このような努力をしておけば仕事の幅も広がりますし、面接の際にアピールすることもできるでしょう。
復帰後の働き方を考える
仕事の復帰をしたい場合、復帰後に希望する働き方についても考えてみましょう。例えば、働き方として以下のようなものが挙げられます。
- 定年まで勤めて管理職になりたい
- 専門性を磨いて活躍したい
- 産後も残業や出張をこなしたい
- 第三者に子育てや家事をサポートしてもらいつつ、しっかり働きたい
- 復帰前より収入を減らしたくない
このようにキャリアを考える中で、自分に必要な家庭と仕事の両立のためのサポートや、ぴったりな働き方が見えてきます。長く働ける職場選びにも役立つでしょう。
優先順位を決めて働く
復帰後の働き方を考えることと関連しますが、「キャリア」「収入」「家庭」など、働くうえでの優先順位も明確にしておきましょう。「できるだけ残業はせず、休日は確保したい」「収入重視で働きたい」「まだ子育てに時間を割きたいため、時短で働きたい」など、人によって優先したいことはさまざまです。
スムーズに復帰し、長く働いていくためにも、優先順位をはっきりとさせたうえで働き先の条件を比較し、働ける体制を整えていくことが重要です。
ブランクのある人の仕事復帰に派遣をおすすめする理由
ブランクのある人が仕事に復帰するにあたっておすすめしたいのが、派遣というワークスタイルです。
今や派遣という働き方は定着し、経験のある人はもちろん、新卒の人や未経験の人、そしてブランクのある人も派遣という選択肢を選ぶ人は増えています。
ここでは、ブランクのある人に派遣をおすすめする3つの理由を見ていきましょう。
1 スキルアップのサポートがある
派遣会社には、キャリア形成の支援サービスとして、スキルアップ講座や提携スクールといったサポートを用意しているところも多いです。
例えばアデコの場合、スキルアップを目指す人を全面的にバックアップするために、「OA・IT系講座」「語学講座」「ビジネスマナー講座」などのほかにも、アデコと提携している各種スクールの割引制度も取りそろえています。スキルアップとキャリア形成についてのアドバイスを行い、ぴったりの仕事を探すサポートをします。
2 希望に合った仕事を探せる
派遣会社は、さまざまな仕事の中から、利用者の希望条件と経験やスキル、資格などを基にお仕事の紹介を行います。中には、スキルを問わない仕事や、未経験から挑戦できる仕事もあるため、復帰を機にキャリアチェンジをしたいという人にもおすすめです。
また、派遣なら、正社員勤務では難しい「残業なし」「週3日勤務」「扶養範囲内」「平日休み」といった、ライフスタイルに合わせた働き方の希望に応じた仕事探しも可能です。プライベートを重視したい人や、家庭と両立させながら働きたい人にもぴったりといえるでしょう。
さらに派遣社員であれば、一般的には入社が難しいような、大手・有名企業や外資系企業の一員として働ける可能性もあります。こうした業界や企業で働くことで、経験値やスキルの向上にも役立ちます。
3 キャリアの相談がしやすい
仕事探しだけでなく、キャリアの相談に応じている派遣会社も多いため、復帰後のキャリア形成で悩んでいる人にもおすすめです。
アデコでは、派遣社員として就業する人をキャリアコーチが定期的にフォローします。働くうえでの要望や相談に応じるだけでなく、就業先には伝えづらい相談事もキャリアコーチを介して共有することができるため、精神的な負担を軽減できます。
ブランクからの復帰は派遣も検討してみよう!
ブランクがあって不安でも、きちんと復帰の準備をしたうえで臨めば、家庭やプライベートと仕事を両立させながら、長く働くことができます。
派遣という働き方なら、希望する条件に合った仕事を探しやすく、復帰にあたっての準備やサポートもあります。ブランクから復帰する場合は、いきなり正社員を目指すのではなく、派遣という働き方も視野に入れてみてはいかがでしょうか。