- Q.仕事と上司の対応に不満が募り、かつ、高齢の母にもイライラしやさしくなれず自己嫌悪に陥っています。仕事と家庭から逃げずに前向きに過ごすためにはどうすればよいか、考え方や心理テストなどあれば教えていただきたいです。
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A.
益子先生からの回答
不満やイライラは否定的に捉えがちですが、自分の思うようにいかないものに対する反応として当然の感情です。そのような感情そのもの、そして、その感情を抱いてしまう自分を否定しないでください。
とはいえ、仕事や家庭、人間関係など、その対象に限らず、自分の思うようにならないものはたくさんあるし、思うようにならないことだらけですよね。その都度イライラしていたら疲れてしまいます。
自分に余裕がない時は、物事への捉え方がギスギスしてしまいがち。余裕があれば感情の部分とアタマで考える理性を切り離せますが、余裕がないと感情が大きくなって理性が働かなくなってしまう。感情がぶつかり合うと嫌な記憶として残ります。家族には感情をぶつけてしまうことが多いもので、他人なら離れてしまえばいいけれど家族は離れることができません。だからこそ上手に距離をとるのは大事なことです。
感情をコントロールできる自分をいかにキープできるか。つらいときは逃げていいのです。自分が安全安心でないと相手に対してもやさしく接することはできません。一時的にでも安全なところまで逃げることは大切です。自分を大切にできる時間を作り、からだとこころのメンテナンスをしたうえで、思うようにならないことに対してどのように対処するか、適切に向き合える準備をしてください。
心理テストは、あくまでも自分のクセを客観的に捉えるために活用しましょう。エゴグラムは人間関係の心理学理論に基づいて作られており、性格を5つの自我状態に分けて分析するもので、自分の行動パターンを客観視できます。自分の特徴をふまえてよりよい人間関係を構築するのに役立ちます。