派遣社員でも一人暮らしできる?貯金や生活費についてシミュレーション

派遣社員で働いている人、またはこれから働こうと思っている人の中には、一人暮らしを躊躇している人もいるのではないでしょうか。一人暮らしをするのは難しいと思われがちですが、本当にそうなのでしょうか。
ここでは、一人暮らしに必要な費用をもとに、派遣社員の一人暮らしについて考えます。

派遣社員の給料でも一人暮らしはできる

正社員のように月給制の収入や福利厚生がない場合、一人暮らしは難しいのでしょうか。実際には、一人暮らしの実現に雇用形態は無関係です。派遣社員でも充実した一人暮らしを楽しみ、余裕を持った生活をして、将来に向けた貯金までできている人もたくさんいます。一方、正社員でありながら生活が苦しく、一人暮らしを断念する人も珍しくありません。正社員の待遇には企業によって差があり、すべての人が給与や福利厚生に恵まれているとは一概に言えませんし、雇用形態によらず、収入に対して支出が多い状態が続けば、当然余裕はありません。

どんな雇用形態の場合でも、安定した一人暮らしをするコツは、収入と支出のバランスを踏まえて身の丈に合った生活を送れるかどうかです。自分の月収から生活に必要な費用を差し引き、どのくらいの家賃なら支払うことができるのかをシミュレーションしてみましょう。月収から社会保険料や税金などが引かれた手取り金額の中でやりくりができそうであれば、一人暮らしは決して夢ではありません。

一人暮らしにはいくら必要?

まず、一人暮らしを始めるためには、家賃や光熱費などの生活費に加えて、家を借りるための初期費用と引越し代が必要です。生活費は毎月かかってくるものですが、初期費用と引越し代は家を借りる前にだけかかるものです。初期費用は、敷金・礼金・前家賃・仲介手数料がそれぞれ家賃1カ月分、保証料や火災保険料、鍵交換費用などを合わせて、家賃の4.5~5カ月分の金額がかかることが想定されます。引越し代は、3~4月の繁忙期や土日に高騰し、荷物の量や移動距離によっても変動します。繁忙期を避けたり、単身用のプランなどを利用することで、引越し代を安く抑えることができるでしょう。また、家具や家電が必要な場合には、購入費がかかります。

では、家賃以外に毎月必要な生活費について、2016年に行われた総務省の家計調査をもとに、詳しく見ていきましょう。

  • 水道光熱費
    水道光熱費に含まれるのは、生活には欠かせない電気代、ガス代、水道代などです。一人暮らしをする場合、家賃と合わせて支出の多くを占める項目です。一人暮らしの水道光熱費の平均金額は、1カ月あたり11,028円。エアコンの稼働が多くなる時期は、電気代が高くなることもあります。
  • 通信費
    インターネットが普及し、スマホが生活に欠かせない存在になった今、意外と負担が大きいのがスマホや携帯の通信費です。1カ月の通信費の平均金額は6,416円。自宅でインターネットを使用する場合には、固定回線やモバイル回線を契約する必要があります。家賃にインターネット使用料が含まれている賃貸物件を選ぶと、節約にもつながります。最近では、「格安スマホ」を利用して、毎月の通信費をさらに数千円単位で安くすることもできるようになりました。
  • 食費
    1カ月の食費は、平均39,808円。外食をする頻度によっても抑えられる部分ではありますが、付き合いなどで出費が増えることも予想されます。自炊でどれだけ節約できるかがポイントでしょう。
  • 交際費
    予期せぬ出費が多い交際費は、人によって大きく変わります。平均金額は1カ月15,292円ですが、歓送迎会、忘年会などの季節は出費がかさむと考えたほうがいいでしょう。ほかにも、結婚式のご祝儀などに備えて貯金しておくと安心です。
  • 洋服代、美容代
    洋服や化粧品の購入、美容院、エステなどに使うお金です。平均金額は5,554円という結果ですが、個人差があるため、一人暮らしをする前に、1カ月の洋服代や美容代がどのくらいかかっているかをチェックしておくといいでしょう。食費や水道光熱費などと違い、調節しやすい費用なので、収入の範囲内でやりくりするよう心掛けましょう。  
  • その他、雑費
    これまでの項目にあてはまらないものとして、医療費や日用品代なども生活に必要な費用となります。日用品はまとめ買いするなどで、節約することが可能です。

職業別の一人暮らし費用シミュレーション

それでは、実際に派遣社員の職種や平均時給をもとに、一人暮らしのシミュレーションをしてみましょう。
時給制である派遣社員の収入を計算する際には、月の労働日数にも注意しましょう。実際に、20日~22日となることが多いですが、収入のシミュレーションは、勤務日数が少ない月の20日を想定しておくのがポイントです。なお、額面上の収入から、税金や社会保険料がひかれ、残りが手取りとなることも注意してください。

シミュレーションでの部屋のタイプは、女性に人気の1K、2階以上、バストイレ別などの条件を想定しています。家賃の目安は、手取り金額の30%に抑えるといいといわれています。
また、毎月発生する固定費は抑えておいたほうが、急な出費にも対応しやすく安心です。家賃以外の生活費は上記に紹介した項目の平均額を合計すると約80,000円となり、手取り金額から家賃と生活費を引いた金額から、貯金などをすることになります。

Aさんの場合

  • 職種:一般事務
  • 時給:1,600円
  • 居住エリア:大泉学園(家賃:65,000円)
  • 勤務地最寄り駅:池袋駅

一般事務の派遣社員のAさんの時給は1,600円。1日8時間、20日間働いた場合の月給は約25万6,000円で、ここから税金や社会保険が引かれます。余裕を持って生活をするためにも、家賃は安く抑えたいところ。Aさんの場合、都心からのアクセスも良く、家賃も安い板橋区や練馬区が狙い目です。大泉学園は、治安が良くファミリー層に人気の街です。池袋駅まで乗り換えなしで約20分という利便性もありながら、家賃が安いのが大きな魅力でしょう。家賃65,000円と生活費80,000円を合わせると14万5,000円。エリアを選ぶことで十分に生活できるといえるのではないでしょうか。

Bさんの場合

  • 職種:経理
  • 時給:1,700円
  • 居住エリア:鷺沼(家賃:73,000円)
  • 勤務地最寄り駅:渋谷駅

経理の派遣社員で働くBさんの時給は1,700円のため、1日8時間、20日間働いた場合の月給は27万2,000円で、ここから税金や社会保険が引かれます。渋谷駅まで急行なら20分で通勤が可能な東急田園都市線の鷺沼駅周辺は、緑も多い閑静な住宅街です。Bさんの場合、家賃と生活費80,000円を合わせると15万3,000円。多少、洋服代や交際費が増えても、きちんと貯金もできる金額です。

Cさんの場合

  • 職種:翻訳
  • 時給:2,100円
  • 居住エリア:中野(家賃85,000円)
  • 勤務地最寄り駅:東京駅

翻訳の派遣社員で働くCさんの時給は2,100円のため、1日8時間、20日間働いた場合の月給は33万6,000円で、ここから税金や社会保険が引かれます。手取り金額の30%程度をに家賃に使える計算ですが、中野駅周辺なら、85,000円ほどの家賃で一人暮らしには十分な部屋が借りられるでしょう。また、勤務地が東京駅の場合、中央線を使えば1本で通勤が可能です。都心からのアクセスも良く、スーパーなども多く暮らしやすい街なので、一人暮らしにも最適です。家賃と生活費80,000円を合わせると、16万5,000円。貯金や趣味にも十分に使える金額が残ることがわかります。

派遣社員でもエリア次第で一人暮らしは可能

派遣社員の一人暮らしは、引っ越し代や初期費用は貯金でまかなう必要がありますが、収入に合わせて住むエリアをうまく選べば、毎月の生活は十分に可能なことがわかりました。働き方とともに、気になるエリアや、生活環境をチェックし、自分に合った一人暮らしにチャレンジしてみてもよいかもしれません。

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