
仕事選びに悩むことはありませんか?自分に合った仕事を見つけるのは簡単なことではありません。自身の価値観や基準を明確にすることは、意外と難しいものです。給与や福利厚生などの客観的な条件だけでなく、仕事のやりがいや価値観のフィットなど、主観的な判断基準も重要な役割を果たします。この記事では、仕事選びの際に考慮すべき主要な価値観・基準や、仕事を選ぶための具体的なアプローチ、ポイントについて解説します。自分に合った仕事を選ぶことで、キャリアの満足度や成長につなげることができるでしょう。
みんなは何を基準に仕事を選んでいる?現在の勤め先を選んだ理由について
現在の勤め先を選んだ理由 |
回答の割合 |
---|---|
仕事の内容・職種に満足がいくから | 41.0% |
自分の技能・能力を活かせるから | 36.0% |
労働条件(賃金以外)がよいから | 26.0% |
転勤が少ない、通勤が便利だから | 20.8% |
賃金が高いから | 15.1% |
地元だから(Uターンを含む) | 13.9% |
会社に将来性があるから | 12.2% |
会社の規模・知名度のため | 7.9% |
安全や衛生等の職場環境がよいから | 7.4% |
前の会社の紹介 | 5.6% |
その他 | 21.7% |
不明 | 0.9% |
引用:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
厚生労働省の令和2年転職者実態調査の概況にて現在の勤め先を選んだ理由とそれぞれの回答割合は上記のようになっています。
「仕事内容・職種に満足がいくから(41.0%)」「自分の技能を活かせるから(36.0%)」といったお仕事内容を重視する声が多い傾向があるようです。
また賃金以外の労働条件が決め手になることが多いこともわかります。「賃金が高いから」の回答が15.1%なのに対し、「労働条件(賃金以外)がよいから」と回答した方は26%とより多い傾向にありました。
仕事選びの基準を考える上で留意しておきたいこと
自身の価値観や基準を言語化するのは難しい
仕事選びにおいて、自分の価値観や基準を明確にすることは、非常に重要です。しかし、多くの人は自分の価値観や基準を明確に言語化することが難しいと感じるでしょう。
これは価値観や基準というものを普段は意識しないためです。また社会的な期待や周囲の影響を受けることで、自分の真の価値観が見えにくくなっている場合もあります。
「なんとなく好き」という主観的な判断基準も大切です
仕事選びにおいては、時給や年収、福利厚生などの客観的な基準だけでなく、主観的な基準も大切にしてよいでしょう。給与や福利厚生などの客観的な条件は確かに重要ですが、仕事へのやりがいなどの主観的な観点も就業に大きな影響を与えます。
この主観的な判断基準は数値にできないため、あなたにしかわからないものです。お仕事探しの際には、ぜひこれまでのキャリア、ライフスタイル、人間関係などの視点から、あなたが大切にしてきたこと、楽しい・心地よいと感じたことなどを思い出してみてください。
今後の人生で価値観が変化する可能性も
価値観や基準は、人生経験の蓄積や現在の環境の変化によって時間とともに変わる可能性があります。例えば「若い頃は給与や地位を重視していたが、年齢を重ねるにつれてワークライフバランスを重視するようになった……」といったこともあるでしょう。
上記のことから、自分の価値観が変化する可能性を認識し柔軟に対応することは大切です。定期的に自分の価値観や基準を見直し、必要に応じて調整していくことが、長期的なキャリア形成に役立ちます。
仕事選びで使える価値観・基準・軸の例
ここでは、「仕事選び」の際に考慮すべき主要な価値観・基準について、4つの観点からご紹介します。自身のキャリアを築く上で、どの観点を重視するのか、じっくりと考えてみましょう。
経済的なポイント(年収・給与など)
仕事選びにおいて、年収・給与は重要な判断基準の一つです。生活の安定や将来設計のためにも、適切な報酬を得られる仕事を選ぶことが求められます。
ただし、報酬だけを追求するのではなく、自身のスキルや経験に見合った適切な報酬であるかどうかを見極めることが大切です。
単に給与の高さのみでお仕事を決定してしまうと、ギャップを感じてしまうこともあるでしょう。厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」によれば、現在の勤め先を選んだ理由について、「賃金が高いから」と答えた方が15.1%なのに対して、「労働条件(賃金以外)がよいから」と回答した方は26%でした。給与以外の面が決め手となりお仕事を選んでいる方が多いことが見て取れます。
確かに給与の高さは大切ですが、それだけを判断基準に持つのはおすすめできません。ぜひそのほかのポイントも加味してお仕事探しをしてみてください。
職務内容に関するポイント(裁量権、専門性、強みの活用、キャリア成長など)
仕事選びの際には、職務内容も重要な判断基準となります。自身の強みを生かせる仕事や、専門性を高められる環境を選ぶことで、仕事へのやりがいや満足度が高まるでしょう。
厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」でも、現在の勤め先を選んだ理由についての回答は「仕事の内容・職種に満足がいくから(41%)」「自分の技能・能力を活かせるから(36.0%)」の2つがトップでした。職務内容そのものはお仕事選びでは欠かせない基準と言って過言ではないでしょう。
内容だけでなく、裁量権の大きさやキャリア成長の機会も見逃せません。自身の判断で仕事を進められる環境や、スキルアップができる機会が豊富な職場を選ぶことで、長期的なキャリア形成につながります。
組織に関するポイント(会社の理念・ビジョン、将来性、福利厚生、評価制度など)
働く環境として、どのような組織で働きたいかも重要なポイントです。会社の理念やビジョンへの共感も重要な判断基準の一つです。自身の価値観と合致する企業で働くことで、仕事へのモチベーションが高まるでしょう。
加えて福利厚生が充実している職場を選ぶことで、安心して働くことができるでしょう。また、適切な評価制度がある環境では、自身の努力が正当に評価され、さらなる成長につながります。
ワークライフバランスに関するポイント(プライベート時間、働き方の柔軟性など)
仕事とプライベートのバランスも、仕事選びの重要な判断基準です。自身の生活スタイルに合った働き方ができる環境を選ぶことで、仕事とプライベートの両立が可能になります。
特に、柔軟な働き方ができる職場は、ライフステージの変化にも対応しやすく、長期的に働きやすい環境といえます。時間の使い方を自身でコントロールできる仕事を選ぶことで、充実したプライベート時間も確保できるでしょう。
仕事で重視する価値観・基準の考え方
- 1業務内容や働き方で重視したい項目を挙げる
- 2お仕事と生活の心地良いバランスを考える
- 3職歴を振り返り、これからの自分のありたい姿をイメージする
- 4優先順位の中で、ゆずれないもの・ゆずれるものを振り分ける
上記4つのアプローチがおすすめです。①で基本的な就業条件で重視したいことを幅広く考えます。次に②でライフワークバランスを考えていきます。お仕事が生活の中でどのくらいの割合を占めているかを考えてみましょう。③ではこれまでのご自身のキャリアを振り返ります。得意と不得意、どんな時に喜びを感じるかなど、自分自身を見つめ直します。④では今まで考えてきた中で浮かんできたキーワードを整理していきます。どの条件が譲れないもので、どの条件は妥協できるかを考えていきましょう。
より詳しくは下記のページで解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
お仕事探しの優先順位を明確にし、より自分らしく働けるお仕事に出会おうお仕事探しの軸は人それぞれ!本当に大切な価値観を探してみましょう
仕事選びにおいて、自分の価値観や基準を明確にすることは非常に重要ですが、簡単なことではありません。また多くの方の「現在の勤め先を選んだ理由」を見てみても、その理由は多種多様です。こういった点からも、仕事選びの基準に明確な正解はないと言えるでしょう。
まずは「自分にどんな価値観があり、何が譲れない条件として浮かび上がってくるのか」をじっくりと考えてみましょう。
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