5月の連休(ゴールデンウィーク)明けは、求職者の動きが活発になる時期です。賞与を受け取った後の転職を視野に動きだす人や、職場とのミスマッチに悩む新卒社員、4月の人事評価に疑問を感じる人などが求人サイトや人材紹介会社、人材派遣会社などを通じて転職活動を行います。
人材確保の絶好の機会ではありますが、競合他社も同様に採用活動に力を入れる時期でもあります。今回は、転職活性化のタイミングで押さえておきたい、中途採用成功の秘訣についてわかりやすく解説します。
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GW明けは転職活動が活性化する季節
GW明けの6月~7月は、転職活動が活性化する季節です。その理由は、夏の賞与を受け取った後に次の職場を探す求職者が多いからです。
また、4月の人事評価に不満を覚える人や、新卒で入った会社に疑問を感じる人が転職を視野に情報収集をしはじめる時期でもあります。
採用活動に適した時期でもありますが、いっぽうで求人情報があふれる時期ともいえます。
中途採用で失敗する要因
GW明けは採用活動に適した時期ではありますが、上述の通り他社も採用活動を強化します。必ずしも、採用計画通りに行くとは限りません。中途採用で失敗する要因として以下の3つが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 母集団を形成できない
そもそも目標とする人員に対して、十分な応募集団を確保できないと想定通りの人材を確保できません。母集団を形成できない理由としては以下が考えられます。
- 企業の知名度が低い
- 競合他社よりも給与などの待遇が低い
- 採用手法がマッチしておらず求める人材にリーチできていない
② 選考途中や内定時に辞退が生じる
母集団を確保できたとしても、選考辞退や内定辞退が頻発するケースがあります。この場合は以下のような理由が考えられます。
- 単純に他社の方が志望度が高かった
- 面接官の言動などにより、選考時に良いイメージを与えられていなかった
- 選考時に自社の魅力を十分アピールできていなかった
- 求職者のニーズとの乖離があった
- 内定後のフォローや手続きに問題があった
③ 入社後の早期離職が生じる
選考プロセスを経て入社を迎えたとしても、数か月といった早期での離職が生じる可能性もあります。この場合は以下のような問題が想定できます。
- 必要なスキルや求める経験などの記載が足りないなど、そもそもの募集要項に問題があり、母集団形成の次点で現場とのミスマッチが生じていた
- 現場と採用担当の間で必要な人材要件にズレが生じていた
- 選考時にしっかりと自社のカルチャーなどを伝えきれていなかった
- 入社後の研修やフォロー体制に問題があった
採用計画通りにいかないとどうなるか
上述のような失敗が繰り返し発生し、採用計画通りに人材が確保できないと下記のような問題が発生するリスクがあります。
採用が大幅に遅れ、繁忙期などに間に合わず現場が疲弊する
採用が大幅に遅れることで、繁忙期や新規出店などの重要なタイミングで十分な人材が確保できなくなります。足りない人材を既存の従業員で埋める必要があるため、一時的に現場の業務負荷が高まるかもしれません。
一時的な業務負荷であれば耐えられるかもしれませんが、慢性的になると現場は疲弊してしまいます。
最悪の場合、離職者が出てしまいさらなる悪循環をうむ
人材不足が慢性的になってしまうと最悪の場合、想定外の離職者が発生してしまう可能性があります。人材不足はより深刻になり、現場の業務負荷はさらに高まり、といった悪循環を生み出しかねません。
中途採用で成功する秘訣
では、中途採用で成功するためにはどのような点に気を付ければよいのでしょうか? 上述した失敗例を減らすためには、以下の4つを意識することが重要です。
- 求める人材像(ペルソナ)を明確にする
- 競合の出稿状況など市場の状況を把握する
- 求める人材像に適した採用手法や募集要項を検討する
- 選考フローを見直す
求める人材像(ペルソナ)を明確にする
適切なアプローチの方法を検討し、選考時のミスマッチを減らすためには、求める人材像を明確にし、選考に関わる従業員の間で共有することが重要です。スキルや経験はもちろん、カルチャーフィットなどの観点も検討する必要があります。
競合の出稿状況など市場の状況を把握する
競合他社の出稿状況や、該当職種の平均給与などの市場状況を把握しておくことも重要です。あまりに乖離のある求人を出すと、母集団形成そのものが難しくなるからです。
他社の出稿状況や平均給与などは求人サイトや厚生労働省の賃金構造基本統計調査などで調べることも可能です。
また幅広い求人情報を扱っている人材派遣会社などに聞いてみるのも有効です。
求める人材像に適した採用手法や募集要項を検討する
求める人材像を明確にして、市場の状況を調査したら、適した採用手法や競合に負けない、あるいは差別化できる募集要項を練ります。採用手法には求人サイトだけでなく、オウンドメディアやリファラル採用、人材紹介、人材派遣などさまざまな手法があります。
近年、こうした手法を「採用マーケティング」と呼びます。採用マーケティングについては以下の記事でも詳しく解説していますのでご参考ください。
あわせて読みたい
採用マーケティングとは? 手法やフレームワーク、事例まで網羅的に解説
事例も交え詳しく解説していきます。
選考フローを見直す
選考辞退や内定辞退が生じる理由として、応募者のミスマッチに加えて「面談の質のムラ」や「内定後のフォロー不足」なども挙げられます。面接時や面接後のチェックシートを作成する、面接時に聞くことや伝えることをフォーマット化するなど、書式やフローを見直すことも重要になります。
同様に、内定後の面談をいつ・誰が・どのように行うのかも重要です。内定後に懇親会を開くなどの手法も有効でしょう。
人材派遣という「選択肢」を早めに視野にいれておくのもおすすめ
採用計画の中に、最初から人材派遣という選択肢を入れておくこともおすすめします。 人材派遣を活用するメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
- 採用コストの削減
- 採用期間の短縮
- 相談先の確保、セカンドオピニオンとしての活用
母集団形成などが不要なため、採用コストを大幅に削減できます。また急に人員が不足した場合も、人材派遣なら比較的短期間で採用が可能です。さらに紹介予定派遣を活用すれば、カルチャーフィットした即戦力を、直接雇用することもできます。
また、人材派遣会社は人材採用のプロでもあります。直近の市況感や求職者が職場に求めることなどを聞くことも可能です。つまり、人材採用の良き相談相手、あるいはセカンドオピニオンとして活用することもできます。
アデコの人材派遣サービス
Adeccoは全国に40拠点以上、13,000人以上が在籍する人材派遣会社です。スキルや経験など幅広い要件にお応えできます。特長の一つとしてビジョンマッチングがあります。ヒアリングの際に、お客様のビジョンを詳しくお聞きしビジョンに共感した人材をご提案いたします。即戦力採用、採用・育成コスト削減はもちろん、派遣社員の安定的な就業が可能です。
まとめ
5月の連休明けは、転職活動が活性化する時期です。採用活動を円滑に進めるために、求める人材を明確にし、必要に応じて採用チャネルや選考フローを見直しましょう。求める人材像やその要件によって(スピード採用が必要など)は、人材派遣をはじめから視野にいれておくことをおすすめします。
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