新年度が始まってから数カ月経ち、人事戦略を見直す企業も少なくないでしょう。優秀な⼈材を確保するためには、賃⾦体系の⾒直しや働きがいのある環境整備が急務です。労働市場の変化や地域ごとの特性に対応し、柔軟かつ戦略的に⼈材管理を⾏うことが、優秀な⼈材を確保し維持するための重要なカギとなります。本記事では、最新のデータをもとに、労働市場トレンドを解説します。
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労働市場概要
2024年4⽉の有効求⼈倍率は、1.26倍で、前月比-0.02となりました。有効求⼈数は前⽉⽐-1%、有効求職者数は横ばい。先⾏指標である新規求⼈倍率は2.17倍となり、前⽉を0.21ポイント下回ります。また、有効求人倍率の対前年同月比は-0.06となっており、コロナ禍回復後、2023年から緩やかな下降傾向を見せます。
有効求人倍率を職種別に見ると、対前月比としては全ての職種で前月を下回っており、例年と同様に、3月から4月に掛けての落ち着きが見てとれます。対前年比で特に大きな変化が見られるのは、対前年-0.25となった接客・給仕です。コロナ禍後の大きな回復の後、2023年に入ってからは緩やかに下降しています。一方、介護サービス職は対前年+0.14、次いで営業職も対前年で+0.10増となりました。
2013年から2023年までの年別・職業別有効求人倍率の推移を見ると、この10年間で最も有効求人倍率が増加したのは建設職で、2013年と比べると2.44ポイント増加しています。次いで対2013年比+1.95の介護サービス、+1.20の営業、+1.01の接客・給仕が特に増加しました。中でも接客・給仕はコロナ禍の影響を大きく受けた後に回復し、最も変動が激しかった職種といえます。
参考・出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」
2024年4⽉の雇⽤者数は5,750万⼈で前年同⽉⽐で23万⼈増加。派遣社員は161万⼈で、前年同⽉⽐で7万⼈増加。派遣社員の職種別を見ると、全体の約4割を占める事務系職種と、約2.5割を占める専門・技術職で3万人ずつの増加が見られます。
次に、男女別に雇用者数の変動を見ると、雇用者総数の対前年同月比+23万人の男女別数は大きく変わらないのに対し、派遣社員の男性が対前年同月比+7万人に対し女性は+1万人、アルバイトの男性が対前年同月比+22万人に対し女性が+5万人と、雇用形態と性別の配分も変動していることがうかがえます。
また、派遣労働者には「無期雇用派遣労働者」と「有期雇用派遣労働者」とがありますが、有期雇用派遣労働者数は前年比1.6%増であるのに対し、無期雇用派遣労働者数は前年比+6.0%増との集計結果が厚生労働省より発表されました。長く雇用したい企業のニーズと労働者側の働き方の多様化が見てとれます。
まとめ
職種別派遣平均時給は、広範なエリアと⼤まかな職種分類に基づく参考値であり、職種⽐較としてご覧ください。実際の⼈ 材ニーズにはさらに詳細な確認が可能です。特定の要件や地域・業界特有のニーズに合わせて、最適な⼈材をご提案いた します。ご検討中の職種や⼈材に関するご相談は、営業担当またはお問い合わせフォームまでお気軽にお寄せください。
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