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インドネシア人の性格や仕事への考え方は?雇用の際の注意点や採用するメリットも紹介

日本で働くインドネシア人労働者の数は、2023年10月時点で、前年比50%を超える増加があり、12万人以上のインドネシア人が日本で働いていると報告されています※。

インドネシア人の採用を考えているなら、インドネシア人の性格や仕事への考え方を十分に理解することが大切です。

インドネシア人は穏やかで礼儀正しく、宗教や家庭を大事にする文化的背景があります。仕事への考え方としては、仕事とプライベートを分ける意識が少なく、定時退社が一般的であるなど日本人とは異なる傾向もあります。

本記事では、インドネシア人の性格や働き方の特徴、採用のメリットを中心に解説します。

出典:厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和5年10月末時点)」

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目次
インドネシアの基本情報 インドネシア人が日本で働く理由 インドネシアよりも賃金が高いから 技術・スキルの習得によるキャリアアップができるから インドネシア人の性格の特徴 スローペースで時間に縛られない 人前で叱られることには慣れていない 礼儀正しく前向きな人が多い 宗教や家庭を大事にする インドネシア人の仕事への考え方 基本的に残業はしない 仕事とプライベートを分ける意識が少ない 帰属意識が強くはなく転職が多い インドネシア人を雇用するメリット コミュニケーション能力が高く、言語習得に意欲的 明るく穏やかに仕事に取り組む 若い人材を採用しやすい インドネシア人を雇用する時の注意点 在留資格を確認する 特定技能外国人を雇用する際には所定の手続きが必要 インドネシア人の性格や仕事への考え方を理解して採用に役立てよう

インドネシアの基本情報

項目  内容
面積 約192万平方キロメートル(日本の約5倍)
人口 約2.79億人(2023年、インドネシア政府統計)
首都 ジャカルタ(人口1,067万人:2023年、インドネシア政府統計)
民族 約1,300(ジャワ人、スンダ人、マドゥーラ人等マレー系、
パプア人等メラネシア系、中華系、アラブ系、インド系等)
言語 インドネシア語
宗教 イスラム教 87%、キリスト教 10.4%(プロテスタント 7.4%、カトリック 3%)、
ヒンズー教 1.7%、仏教 0.7%
(2023年、宗教省統計)

出典:外務省「インドネシア基礎データ」

インドネシアは東南アジアに位置する世界最大の群島国家で、約17,000の島々から成る国です。人口は約2億7,000万人(世界第4位)で、首都はジャカルタ。公用語はインドネシア語で、宗教はイスラム教が多数派。

経済はASEAN最大で、資源・製造業・サービス業が発展。特にニッケルなどの資源、電子機器、自動車産業が重要。近年はデジタル経済も急成長しており、スタートアップ企業も活発です。

日本とは経済的な結びつきが強く、多くの日本企業が進出。技能実習生や特定技能労働者として日本で働くインドネシア人も増加しています。

インドネシア人が日本で働く理由

インドネシア人が日本で働きたい理由としては、高い賃金や技術・スキルの習得によるキャリアアップが挙げられます。

インドネシアよりも賃金が高いから

インドネシア中央統計庁(BPS)の2024年11月時点のデータによれば、インドネシア全体の平均月収は約3,267,618ルピアで、これは日本円で約31,000円に相当します。平均年収は約37.2万円と、日本の平均給与 約461万円に比べて約12倍の差があることがわかります。この大きな収入差が、インドネシア人が日本での就労を希望する主な理由の一つとなっています。

出典:インドネシア中央統計庁(BPS)

技術・スキルの習得によるキャリアアップができるから

日本の製造業や介護、建設業などの分野で高度な技術や専門知識を学べることは、将来のキャリアにとって大きなメリットです。特に技能実習制度を通じて習得したスキルは、帰国後の就職や起業に活かせます。

また、日本での就労経験は、インドネシア国内や他の国でのキャリアアップにも有利に働きます。特に日系企業やグローバル企業では、日本での就業経験が評価される傾向があります。

インドネシア人の性格の特徴

インドネシア人の性格の特徴としては、具体的には以下の点が挙げられます。

  • スローペースで時間に縛られない
  • 人前で叱られることには慣れていない
  • 礼儀正しく前向きな人が多い
  • 宗教や家庭を大事にする

スローペースで時間に縛られない

インドネシア人には、穏やかでスローペースな性格が見られることが多く、時間に対しても柔軟な感覚を持っています。こうしたインドネシア人の時間感覚は、伸び縮みするゴムになぞらえて「ジャム・カレット(ゴムの時間)」と表現されることもあります。

5分前行動で時間厳守を重視する日本人とは感覚が異なる部分があり、たとえば時間を決めて約束する際には、余裕のある時間設定にする工夫が大切です。

人前で叱られることには慣れていない

インドネシアでは、親が子どもを人前で叱る習慣が少なく、人前で叱られる場面にあまり慣れていません。仕事でも人前で叱られると、屈辱を感じてしまうようです。

人前で叱ることは避け、注意が必要な時は別室で1対1の状況で行いましょう。また、注意する時は、論理的でポジティブな表現を心がけてください。

礼儀正しく前向きな人が多い

インドネシア人は、「ゴトン・ロヨン(Gotong Royong)」という助け合いの精神が深く根付いていて、困っている人を見過ごさずに助け合う姿勢を持っています。日常生活でも仕事も他人を思いやる行動が自然と行われ、親切心をもって声をかけることが多いです。

インドネシア人の前向きで協力的な姿勢や義理堅さは、信頼の構築が重要なビジネスの現場でもプラスに働くことが期待できます。

宗教や家庭を大事にする

インドネシア人の日常生活に宗教は深く根付いています。2023年の宗教省統計によると、国民の87%がイスラム教を信仰しています。

イスラム教徒は1日5回の礼拝があり、昼の礼拝、午後の礼拝、日没時の礼拝など就業時間とも重なることが多いため、職場として配慮が求められます。また、「頭に触れてはいけない」「豚肉とお酒は口にしてはいけない」など、イスラム教徒が守るルールの認識も必要です。

また、インドネシア人は家庭を大切にする文化が強く、仕事よりも家族を最優先する考え方が一般的です。家庭の行事を優先したり、家族の看病で仕事を休んだりも珍しくはないので、職場でも柔軟な対応が必要です。

インドネシア人の仕事への考え方

インドネシア人の仕事への考え方の特徴は、以下の点が挙げられます。

  • 基本的に残業はしない
  • 仕事とプライベートを分ける意識が少ない
  • 帰属意識が強くはなく転職が多い

基本的に残業はしない

インドネシアでは、雇用契約で決められた就業時間内で働く意識が強く、終業後の残業はほとんどありません。

日本人の場合は、定時ですぐに毎日帰宅することに引け目を感じる時もありますが、インドネシア人の場合は、定時後は一斉に帰宅することが普通という感覚を持っています。

残業を依頼する必要がある場合には、事前にしっかりと話し合い、必要性について納得を得る必要があります。

仕事とプライベートを分ける意識が少ない

インドネシア人は、仕事とプライベートの境界が曖昧で、明確に切り離す意識が薄いことが特徴的です。業務中はおしゃべりをしながらリラックスして働くことがインドネシア人にとっては普通で、場合によっては私用で外出してしまうこともあります。

また、プライベートでの問題が影響して、職場でも気持ちが落ち込んでしまう人もいます。インドネシア人と一緒に働く際はこうした価値観を理解した上で、必要に応じてフォローや指導も行いましょう。

帰属意識が強くはなく転職が多い

インドネシアでは、企業に対する帰属意識が日本と比べて低く、転職を繰り返すことが一般的です。転職を繰り返す働き方をさす「クトゥ・ロンチャット(Kutu Loncat)」という言葉もあり、転職文化が根付いています。

インドネシア人が頻繁に転職する理由は、企業よりも直属の上司や身近な人間関係に重きを置き、より良い条件を求める考え方を持っていることが挙げられます。

転職をある程度受け入れることも必要ですが、早期離職を避けるためにも、日常的にコミュニケーションを図りながら、良好な職場環境を提供していくことが重要です。

インドネシア人を雇用するメリット

インドネシア人を雇用するメリットは、日本語での言語能力の高さ、明るく仕事に取り組む姿勢、若い人材が豊富であることなどが挙げられます。

  • コミュニケーション能力が高く、言語習得に意欲的
  • 明るく穏やかに仕事に取り組む
  • 若い人材を採用しやすい

コミュニケーション能力が高く、言語習得に意欲的

2021年度海外日本語教育機関調査によると、インドネシアでの日本語学習者は約70万人程度で、中国に次いで世界第2位です。

日本語を学習している人材や、日本語学習に意欲的な人材を獲得できる可能性も高く、日本語でのコミュニケーション能力も高い水準が期待できます。

出典:国際交流基金「海外の日本語教育の現状」

明るく穏やかに仕事に取り組む

インドネシア人は、ポジティブで楽観的な性格を持つ人が多く、小さな問題には気をとめず、ストレスを溜めにくいことが特徴的です。

インドネシア人は、「ティダ・アパアパ(Tidak apa apa)」という言葉をよく使います。大丈夫、なんとかなるという精神で物事に取り組みます。フレンドリーで親しみやすい性格の方も多く、職場に明るい雰囲気をもたらしてくれます。

若い人材を採用しやすい

インドネシアの平均年齢は約29歳と若く、若い人材を採用しやすいメリットがあります。インドネシア人の雇用を視野に入れ、若くてエネルギーのあるインドネシア人の人材を取り入れることで、活力のある組織づくりにつなげられます。

インドネシア人を雇用する時の注意点

インドネシア人を雇用する時の注意点は、以下が挙げられます。採用や受け入れ手続きのトラブルを避けるためにも、注意点を確認しておきましょう。

  • 在留資格を確認する
  • 特定技能外国人を雇用する際には所定の手続きが必要

在留資格を確認する

就労可能な在留資格(または資格外活動許可)を持っているかは、事前に確認が必要です。在留資格は、インドネシア人本人が保有している「在留カード」で確認できます。

在留カードでは、以下の点を確認しておきましょう。

  • 表面の「就労制限の有無」を確認
  • 裏面の「資格外活動許可欄」を確認
  • 失効したカードではないかを確認

「就労制限の有無」の欄には、「就労制限なし」「就労不可」の記載や、一部就労制限がある場合の制限内容の記載があります。「就労不可」の場合も、裏面の「資格外活動許可欄」に次のいずれかの記載があれば、資格外活動許可の範囲内で就労が可能です。

  • 許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)
  • 許可(「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「技能」に該当する活動・週28時間以内)
  • 許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)

なお、カードが失効しているかどうかは、在留カード等番号失効情報照会(出入国在留管理庁)から確認できます。照会時に入力する在留カードの番号は、カード表面の右上に記載されています。

出典:出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」

特定技能外国人を雇用する際には所定の手続きが必要

インドネシア人を本国から新たに特定技能外国人として受け入れる際には、大きく以下の2つの方法があります。

  • 「労働市場情報システム(IPKOL)」に登録して直接採用する
  • インドネシアの職業紹介事業者(P3MI)を利用して受け入れする

「労働市場情報システム(IPKOL)」はインドネシア政府が管理する求人・求職のためのシステムです。受入機関が求人情報の登録を行います。

IPKOLに登録した求人情報にインドネシア人からの求職があり、双方の意思が確認されれば、雇用契約を締結する流れです。

一方、「P3MI」は、インドネシア政府から許可を得た職業紹介事業者をさす用語です。P3MIを利用する場合、受入機関は、日本側の職業紹介事業者と提携し、さらにその職業紹介事業者がP3MIと職業紹介に関する提携に係る契約を締結します。受入機関は、紹介を受けた求職者の採用手続きを行い、雇用契約を締結します。

いずれの方法でインドネシア人を採用する場合も、手続きの流れを確認しておきましょう。

参考:出入国在留管理庁「~特定技能外国人の受入機関の方々へ~インドネシア国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ【インドネシアから新たに受け入れる場合】」

以下の記事で外国人を雇用する際に、確認すべき点などを紹介しているので、あわせてご確認ください。

関連記事:外国人雇用の注意点やメリット・デメリット、手順についてわかりやすく解説

インドネシア人の性格や仕事への考え方を理解して採用に役立てよう

インドネシア人の性格の特徴は、時間に縛られない、礼儀正しい、宗教や家庭を大事にする、などが挙げられます。雇用にあたり文化的な背景を理解し、必要な配慮を行うことが大切です。

また、仕事への考え方としては、残業する習慣がない、仕事とプライベートを分ける意識が少ないなど、日本人と異なる部分があることを理解しておきましょう。

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