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特定技能の受け入れ職種まとめ!16分野の一覧をわかりやすく解説
特定技能の受け入れ職種まとめ!16分野の一覧をわかりやすく解説

さまざまな分野で深刻化する人手不足に対応するため、日本国内での外国人の雇用が年々増加しています。

昨今では、日常生活のなかでも多くの外国人労働者の姿を目にします。今や外国人労働者は、我が国の経済・社会的基盤を継続するための大切な人材といっても過言ではないでしょう。

在留資格の一種である特定技能制度は、人材の確保が特に困難な状況にある特定分野の支援を目的に創設されました。2024年3月29日の閣議決定により、対象となる分野や受け入れが可能な事業所の拡大が発表されており、今後も更なる拡大が期待されています。

特定技能の在留資格は、一定の知識やスキルがなければ取得できません。即戦力を求める企業にとって、特定技能人材の受け入れは大きなメリットです。

本記事では特定技能制度の概要や分野、職種を解説します。

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目次
特定技能制度の概要 特定技能1号と2号の違い 特定技能と技能実習制度・育成就労制度の違い 特定技能を取得する方法 特定技能の業種一覧 介護 ビルクリーニング 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業 建設 造船・舶用工業 自動車整備 航空 宿泊 農業 漁業 飲食料品製造業 外食業 最新情報!特定技能の分野で追加された業種 まとめ

特定技能制度の概要

特定技能は、在留資格の一種です。

外国人が日本に滞在するには出入国在留管理庁が管理する在留資格が必要です。在留資格の種類は複数あり、在留期間や就労できる範囲が定められています。

外国人は、就労できる在留資格がなければ日本国内での労働ができません。また、不法滞在や適切な在留資格を所持していないなどの理由で就労できない外国人を雇用した事業者側も、法律で罰せられます。

特定技能の在留資格は、人材確保が特に困難な状況にある特定産業分野で、一定のスキルや知識を有する「即戦力」の外国人労働者を受け入れるため国によって創設されました。

政府は、令和6年度からの5年間で、特定技能人材の受け入れ上限人数を82万人に設定する方針を発表しました。令和6年4月時点での受け入れ数は約22万人であり、この先も大幅な増加を見込まれます。

しかし、特定技能人材は受け入れ機関がなければ日本での就労ができません。政府の促進を受け、慢性的な人材不足を解消するための手段のひとつとして、事業者側による制度の理解と積極的な活用も必要となります。

特定技能制度は、人手不足が深刻であり即戦力を求める分野の支援が目的です。

受け入れ側にとっては、知識やスキルが一定水準以上であると事前に把握できる点がメリットです。非熟練の労働者を受け入れる場合より教育効率も高いでしょう。日本語能力が高い労働者も多く、スムーズなコミュニケーションも期待できます。

特定技能1号と2号の違い

特定技能の在留資格は、「特定技能1号」と「特定技能2号」に分類されます。

1号は後述の全受け入れ分野が対象です。在留期間は通算して5年までで、家族の帯同は許可されていません。

通算5年の計算は、継続した5年間でなくても良いとされています。たとえば、通算5年に達するまで繁忙期のみ受け入れる柔軟な雇用形態も可能です。

2号は介護以外の受け入れ分野が対象です。介護分野では1号からの移行先として、介護福祉士の資格を取得して申請する「介護」の在留資格が既に存在するため、特定技能2号の制度が作られていません。

2号は1号と比較して優遇措置が講じられており、特定技能2号の取得は、外国人にとってもメリットが存在します。

条件により配偶者・子の帯同が認められる場合があるほか、1号では最長5年までとされている在留期間の制限がなくなります。在留期間の無期限化は、職務レベルの拡大による処遇アップや人材定着の効果も期待できます。

特定技能と技能実習制度・育成就労制度の違い

特定技能と名称の似た制度として「技能実習」があります。特定技能と技能実習は混同されやすい言葉ですが、実態はまったく別の制度です。

技能実習制度では、外国人労働者が日本での就労で得た知識や技術を持ち帰り、自国の発展のために活用します。技能実習制度を利用して日本で就労する外国人が技能実習生です。

主に発展途上地域に対して技術移転を図る国際貢献の目的が背景にあるため、人材確保を目的とする特定技能制度とは性質が異なります。

現在、技能実習制度では、悪質な仲介業者の存在や、技能実習生を低賃金で単純労働に従事させる行為が問題視されています。

政府はこうした技能実習生問題を解消するため、現行の技能実習制度の廃止を決め、それに替わる制度「育成就労」制度への移行を発表しました。

新制度は帰国が前提の技能実習制度と異なり、特定技能1号への育成を前提とした位置づけの在留資格となります。

また、技能実習制度では原則として本人都合による転籍は許可されていませんが、育成就労では制限が緩和され、下記条件を満たす場合に転籍可能になる見通しです。

  • 同一機関での就労が1~2年(分野ごとに設定)を超えている
  • 技能検定試験基礎級等および一定水準以上の日本語能力に係る試験への合格
  • 転籍先が、適切と認められる一定の要件を満たす

出典:出入国管理庁「特定技能制度及び育成就労制度について」

特定技能を取得する方法

特定技能1号の在留資格を取得するには、大きく分けて2つの方法が考えられます。

  • 特定技能1号評価試験および日本語能力試験N4相当の合格
  • 技能実習2号を良好に修了

また、特定技能2号を取得するには、特定技能2号評価試験に加えて、1号より高い技術力や実務経験を証明することが必要となります。

特定技能2号は在留期限が無期限化します。長期にわたる就労が見込める点は受け入れ側にとってもメリットです。

特定技能人材を受け入れる方法は、新規の採用のみではありません。たとえば留学生など、既存の従業員のなかに知識やスキルが高く特定技能資格の取得が見込まれる外国人労働者がいる場合、在留資格の移行を呼び掛けてみるのも良いでしょう。

特定技能の業種一覧

特定技能の業種一覧

特定技能人材の受け入れが可能な分野は以下のとおりです。

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業(工業製品製造業分野に名称変更)
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業

それぞれ主たる業務と関連業務が定められていますが、関連業務を主たる業務として任せてはならないため注意しましょう。

介護

少子高齢化が加速するなか、介護サービスのニーズの高まりに対し介護業界の人材は不足しています。

介護分野では、高齢者・障がい者などの介護が必要な人たちへの身体的介護や生活の手助けを行います。

具体的には、レクリエーションの実施、リハビリテーションの補助、入浴や食事・排せつの介助などが想定されています。関連業務は提示物や物品の管理・補充です。

訪問介護サービスは対象外のため、特定技能の外国人は従事できません。ただし、特定技能人材でも一定の条件下で従事できるよう改正が検討されています。今後の情報に注意してください。

介護は全分野のなかで唯一特定技能2号の制度がなく、就労できるのは最長5年間です。在留資格「介護」に切り替えて就労するには、介護福祉士の資格が必要です。

ビルクリーニング

ビルクリーニングの分野では、オフィスや商業施設など住宅以外の建物を清掃・整備します。衛生環境や美観の維持、安全の確保および保全が主な目的です。

汚れの種類や部位の違いに対し、清掃の方法や洗剤・用具を適切に使いこなすスキルが求められます。宿泊施設の客室のアメニティ補充やベッドメイク作業も含まれます。

関連業務は、作業員の指導や機械器具の維持管理、建物外部の洗浄業務などが想定されていますが、高所作業には従事させられません。

素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業

素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業はそれぞれ個別の分類でしたが、2022年に一分類として統合されました。また、2024年3月29日の閣議決定により、「工業製品製造業分野」への名称変更が発表されています。

名称変更と同時に、新たに7業務区分の追加が発表されました。加えて、既存の区分でも、受け入れ可能な事業所が拡大される告示の改正が予定されています。

  • 追加が発表された業務区分
    紙器・段ボール箱製造、コンクリート製品製造、陶磁器製品製造、紡織製品製造、縫製、RPF製造、印刷・製本
  • 受け入れ対象の事業所の拡大が予定されている既存の業務区分
    鉄鋼、アルミサッシ、プラスチック製品、金属製品塗装、こん包関連

素形材産業では、金属・プラスチックなどの素材を熱や圧力で加工します。産業機械製造では、産業用の機械全般の製造を行います。電気電子情報関連製造業では、電子機器の組み立てや、製造に必要な加工を行います。

いずれの分野も関連業務としてクレーン・フォークリフトなどの運転作業が可能です。

「日本標準産業分類」上、定められた産業分類に該当する事業者のみ受け入れが認められます。

建設

建設の分野は大工や左官・とび職などの業務が該当し、次の3種類に区分されます。

  • 土木:土木施設の新設や改築・維持・修繕にかかる業務を行う
  • 建築:建物の新築や増改築、移転や修繕などにかかる業務を行う
  • ライフライン:電気・ガス・水道・通信設備の整備・設置・変更・修理にかかる業務を行う

関連業務は原材料の調達や搬送、足場組立などです。いずれの分野も指導者の指示・監督により業務に従事します。

造船・舶用工業

造船・舶用工業の分野では、船の製造に必要な作業を行います。6業務区分が3区分に再編され、特定技能外国人が従事できる作業の範囲が拡大されました。

  • 造船
  • 舶用機械
  • 舶用電気電子機器

関連業務は各工程で必要な機械などの運転、足場の組み立ておよび解体、資材の運搬などです。

自動車整備

自動車整備の分野では、自動車の日常的な点検整備・定期点検整備・特定整備などを行います。関連業務は、整備内容の説明・関連部品の販売・カーナビやETCの取付作業などです。

なお、自動車の組み立ては自動車整備の分野には含まれません。

航空

航空の分野は2種類に区分されます。

  • 空港グランドハンドリング:航空機の地上走行を支援する誘導や、手荷物・貨物搭降載の取り扱いの業務を行う
  • 航空機整備:航空機の機体や装備品の整備業務を行う

関連業務は事務作業や作業場所の除雪などです。

宿泊

宿泊の分野では、ホテルや旅館などの宿泊施設のフロント業務・企画や広報、レストランサービスなどの業務を行います。具体的にはチェックイン・チェックアウトの手続きやキャンペーンの立案、情報発信、配膳業務などです。

関連業務は宿泊施設内での販売や備品管理などです。

農業

農業の分野は次の2種類に区分されます。

  • 耕種農業:農産物の栽培管理・集出荷・選別などの業務に従事する
  • 畜産農業:牛・豚・鶏などの家畜の飼養管理、畜産物の集出荷・選別などの業務に従事する

関連業務は加工や販売などです。

農業分野は繁忙期と農閑期で収入が安定しない場合があるため、派遣での受け入れも認められています。

漁業

漁業の分野は次の2種類に区分されます。

  • 漁業:水産動植物の探索および採捕・処理などを行う
  • 養殖業:魚類・貝類・藻類などの養殖育成・採捕・処理などを行う

関連業務は運搬や漁具の操作・メンテナンスなどです。

農業分野同様、派遣での雇用が認められています。

飲食料品製造業

飲食料品製造業の分野では、工場や作業所で酒類を除く飲食料品の製造や加工、安全衛生の確保を行います。原料の調達をはじめ、下処理・加熱・殺菌・成形・乾燥など生産工程の一連の作業が該当します。

関連作業は機器類のメンテナンスや従業員の衛生管理などです。

「日本標準産業分類」上、定められた産業分類に該当する事業者のみ受け入れが可能で、食料品スーパーマーケットおよび総合スーパーマーケット食料品部門における惣菜等の製造が可能となるよう、受け入れ可能な事業所に関する告示改正の予定が出入国在留管理庁から発表されています。

外食業

外食業の分野では、飲食物の調理や接客、店舗管理の業務を行います。

調理では仕込みから提供までの工程に携わります。接客とは席への案内や注文伺い、配膳・下膳、予約対応などの業務をいいます。

店舗管理では、衛生管理全般、シフト調整、従業員の指導、金銭の管理、設備備品管理、キャンペーンなどの実施など店舗管理に関連する業務全般が想定されます。

関連業務は清掃や皿洗い・宅配などですが、調理や接客を伴わない業務のみの場合は対象外のため注意が必要です。

最新情報!特定技能の分野で追加された業種

2024年3月29日の閣議決定により、下記4分野の追加が決定されました。今後、対象分野の上乗せ基準告示が施行された日から、受入れを開始することが可能となります。

  • 自動車運送業(トラック・バス・タクシーの3区分)
  • 鉄道(軌道整備、電気設備整備、車両整備、車両製造、運輸係員の5区分)
  • 林業(1区分)
  • 木材産業(1区分)

まとめ

特定技能は在留資格の一種で、人材不足が特に深刻な特定の産業分野で受け入れが可能です。一定の水準以上の知識やスキルを所持している点がメリットです。

既存の12分野に加え自動車運送・鉄道・林業・木材産業の4分野の追加が発表され、今後も更なる拡大が期待されています。

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